初秋の京都 '06.9.30〜10.1

2日目(10月1日)〜その2〜

雨は止む気配もなく更に強くなって来たけど、そんなコトに負けずに梨木神社から河原町通を北上し、もうひとつの「萩の花」の名所「常林寺」へ。

歩くこと10数分。目指すお寺は「出町柳駅」のすぐ脇にひっそりとあった。ホントに小さくて地味なので、ボーっとしていたら確実に通り過ぎていたと思う(^_^;)

 

 常林寺 

光明山摂取院常林寺と号する浄土宗の寺院。天正元年(1573)、魯道により創建された。当初は現在の寺町荒神口の一角にあったが焼失し、現在の場所へと移転し現在に至る。本尊は阿弥来三尊像。地蔵堂には、若狭街道を往来する人々の信仰を集めたといわれる世継子育地蔵尊が祀られている。また「萩の寺」として親しまれており、初秋には紅白の萩の花が境内一面に咲き乱れる。かの勝海舟が京における常宿にしていたといわれている。境内拝観自由。

予想以上にこじんまりしたお寺だったのでビックリした(@_@)。

京都の寺院というと、「何処も広大で、人もいっぱい!」というイメージで、私も今までそんな有名寺院しか行ったことがなかったんだけど、実は、京都にはこういうふうに小〜さなかわいい(・・・は、ちょっと失礼かもしれないけど・笑)寺院もあるんだなぁ〜と改めて感じた。

肝心の萩は「もうそろそろ終了・・・」といった感じだったけど、境内一面が萩に覆われていて圧巻だった。参道の石畳を歩けないほどに育った萩の樹・・・スゴイ! ちなみに、このときの見学者は我が家2名のみでした(^_^;)

 

PM12:00。雨はよく降ってるし、歩き続けてそろそろ疲れて来たのでそろそろ昼休みを取ることにする。

毎度リサーチ不足の我が家(^_^;) 常林寺の山門の下で急遽お店探し(笑)。インターネットって便利な物が世の中にあるおかげでいくつか候補を見付け、その中でもなるべく濡れずにすむよう「出町柳駅」に近くて、普段あまり縁のない「イスラエル料理」のファーストフードのお店に行ってみることにした。

 

 Falafel Garden 

中東料理“ファラフェル”を扱う珍しいカフェ。「ファラフェル」といっても聞き慣れない言葉だけど、ピタパン(ナンの一種)の中に野菜やヒヨコ豆でつくった団子を挟んだ料理。日本では聞き慣れない料理だけれど、中東に行けば日常的に食べられている食事のひとつ。町屋を改装して、どこかの南国の国のような居心地のよい空間となっている。光の差し込む吹き抜け、流れる音楽、ゆったり安らげる空間…。その癒される様な居心地の良さが評判のお店。その他、身体に優しく美味しいお料理を各種楽しめる。

お店のHP → 

お店外観 店内1階奥の南国風の空間

ファラフェルボール5個入りのMサイズ

ミントティー

チャイ

ヒヨコ豆を使った「ファラフェル」以外にも、ナス&ゴマペーストの「ババガムシュ」やアボガド&ホワイトリーズの「アボガド」等の色々なバリエーションがあって、更にはそのセットメニューやドリンクメニューも種類多い。 席に座ってからゆっくり検討出来るならいいけど、店の入口入ってすぐに注文だったので、あまりのメニューの複雑さにレジの前でしばし呆然としてしまった我が家(笑)。最初に応対してくれたバイト君がまだ新人らしく、説明もたどたどしく理解不能(-_-;)。見かねた店長さん兼コックさん(中東系のカッコイイお兄さんだった)登場。彼の説明でやっと理解して、「ファラフェル(Mサイズ)+ソフトドリンク」(ソフトドリンクの種類により¥700〜¥920)を無事注文して店内一番奥の席へ。

基本的にはテイクアウトも出来るファーストフードなのでそんなに時間もかからずに店員さんが運んできた。想像よりもかなりデカイ!(*_*) ピタパンのもちもちした食感、野菜たっぷりでヘルシー、揚げ団子もヒヨコ豆なので健康的♪ 完全に肉・魚抜きの「ベジタリアン料理」なんだけど、「本当にこれ野菜なの?」ってぐらい「肉」っぽい食感でボリュームもあり満腹になった(←後日知ったコトだが、Mサイズはどうやら”男性向き”の量らしい・爆)。 まさに店内に書いてあった「世界最古のファーストフードをゆっくり食べる」というコンセプト通りの雰囲気の良いお店だった。

PM1:10。昼食を済ませたあとは、こちらも初訪問になる「下鴨神社」を目指し、更に北上。あいかわらずの雨の中、鴨川の流れを見つつ歩くこと20分弱で、下鴨神社の南側に広がる神秘の森「糺の森」に入る。

 

 糺の森(ただすのもり) 

下鴨神社の南側にひろがる美しい森。『源氏物語』、『枕草子』をはじめ、数々の物語や詩歌管弦にうたわれてきた名所。かつては約495万u(約150万坪)の原生林だったが、現在は約12万4千u、東京ドームの約3倍の広さで、ケヤキ、ムク、エノキなど約40種類、樹齢200年から600年にもなる太い樹木が約600本生い茂っている。四季折々の色合いをなす森の中を奈良の小川、瀬見の小川、泉川、御手洗川がさらさらと流れ、いまも静かな憩いの場として市民に親しまれている。

「糺の森」の名は、祭神の賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)が、この森のなかで人々の訴えを聞いて、正邪を裁いたという言い伝えに由来するものらしい。

雨が降っていて人が少なかったせいもあるけど、街中にあるとは思えないほどうっそうと覆い繁る原生林。そして静かに流れる小川。・・・まさに「鎮守の森」という雰囲気。もみじや楓の木も見かけたので、紅葉時期はきっと綺麗かも〜♪

 

 下鴨神社 

正式には、賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)といい、京都でも最も古い神社の一つ。古代豪族賀茂氏の氏神社で、賀茂建角身命(かもたけのつぬみのみこと)と玉依姫命(たまよりひめのみこと)を祭神にしている。平安遷都後は王城の守護神としてあがめられてきた。白砂が敷き詰められた広大な境内には東西2棟の本殿(国宝)と55棟の社殿が建ち並び、多くは重要文化財に登録されている。また、上賀茂神社とともに「世界文化遺産」にも登録されている。1月4日は古式ゆかしい行事の「蹴鞠はじめ」、5月15日には京都三大祭りの一つ「葵祭」、8月の土用の丑の日には「御手洗祭」などの有名な行事も執り行われる。境内拝観自由。

「下鴨神社」公式HP → 

「糺の森」の中の道をまっすぐに進んでいくと、赤い鳥居が見えてくる。その脇に大きな石を発見。国歌「君が代」のなかで詠まれる石「さざれ石」が鎮座していた。そのそばに立つ看板には・・・

「さざれ石とは、小さな石という意味です。火山の噴火により石灰岩が分離集積して凝固した岩石。さざれ石は年とともに成長し岩になると信じられている神霊の宿る石です。」

と書かれていた。意味も分からず歌っていた「君が代」の歌詞。実は「さざれ石のような細かい石が大きな岩となってさらに苔のむすまで」という意味なんだと、この石と看板で学びました(^_^;)

朱色の鳥居や楼門・楼門廻廊(上の写真)、境内に建つ建物全てが荘厳で、此処が由緒正しい神社であることが感じられた。境内には国宝や重要文化財がたくさんあるのだが、とにかく雨がすごくて歩き回る元気無し(^_^;)。一部分しか見学出来なかったのが残念。。。 そうそう。梨木神社と同様、下鴨神社でも結婚式が挙げられるらしく何組もの挙式風景を見かけた。雨が降っていて花嫁さんは大変そうだったけど、しっとりとしていて「神聖な式」という雰囲気で印象に残った。

 

下鴨神社では30分ほど散策。そろそろ帰りのコトを考えないといけない。飛行機なので乗り遅れたら大変(^_^;) 

shinjiの計算ではPM4:00前に京都を出られればチェックインに間に合うはず。・・・ということで、とりあえず阪急電車の駅方面へ向かう。「下鴨神社前」バス停からC番バスで南下し15分ほど。PM2:30過ぎに「四条河原町」に到着。1時間くらい時間に余裕ある。じゃ、時間潰しを兼ねてお土産でも探すか・・・(笑)。 四条河原町の周辺は京都のド真ん中の繁華街。高校の修学旅行で来た時以来の「新京極通」「寺町通」「錦市場」等をブラブラ。「たまには自分用に何か京都らしい物でも・・・」と歩きながら見付けたのが、最近ハマっている「お香」のお店「香彩堂」(HPはこちら→CLICK。専門店ならではの豊富な種類!片っ端から鼻を近づけてクンクンしている私を見てshinjiは呆れていた・・・(笑)。

PM3:40、阪急河原町駅発の特急に乗り大阪・伊丹空港を目指す。

十三駅で宝塚線に乗り換え、蛍池駅でモノレールに乗り換え、全て順調で予定よりだいぶ早いPM4:50には伊丹空港に到着。離陸時間1時間半前の到着なんて、我が家にしては非常に珍しい(笑)。京都市内での買い物は自分の物しか買ってなかったので(^_^;)、交代で荷物番をしながら職場へのお土産を物色。

PM6:30発、JAL1524便は定刻通り離陸。機内はほぼ満席。個人モニター付きだったけど私は当然のように寝てしまい(笑)、アッという間のフライトで予定通りのPM7:40に羽田空港到着。「土日祝限定モノレール&山手線内割引きっぷ(¥500)」を利用して帰路についた。

 

〜 END 〜


前年に引き続き「Jリーグ観戦」を兼ねた関西方面への旅。久しぶりの京都散策は、紅葉には早いし萩には少し遅いしでちょっと残念な旅だったけど、逆に言うと、どこも人が少なくてとても見学しやすかった。それに、今回は主に今まで訪れたことのない場所を訪ねることが出来たのでそれなりに充実していた2日間だったと思う。・・・雨に降られたことを除けば・・・だけど(苦笑)。 京都には行ったことのない味のある小さな寺社がまだまだたくさんありそうなので、また、ふらりと出掛けてみたい♪