興福寺 

五重塔 (国宝)

光明皇后の発願で天平2(730)年に建立。現在の塔は室町時代に天平様式で復元された。中央間3.03メートル、両脇間2.83メートル、相輪高15.08メートル、全高50.10メートルにも及ぶ。これは京都・東寺の五重塔に次ぎ、わが国第2の高さになる。塔上の水煙には火災除けの意味もある(写真右)。

 

東金堂 (国宝)

五重塔の北にある建物。神亀3年(726)に聖武天皇が叔母にあたる元正太上天皇の病気平癒を祈り、薬師を本尊として創建された。

かつて、東金堂と五重塔は「東院仏殿院」と呼ばれ、その北と西には回廊が、東と南には築地塀があり、西回廊に二門を開いていた。

 

南円堂

弘仁4年( 813)、藤原冬嗣が父内麻呂追善のために建立した八角円堂。現在の建物は江戸時代再建の重文。

 

三重塔 (国宝)

康治2年(1143)、崇徳天皇の中宮皇嘉門院聖子が建立したが、治承4年(1180)に焼失。鎌倉時代の前期に再建されたのが現在の塔。興福寺では、北円堂とともに最古の建物で、全高は19メートルになる。

 

国宝館や東金堂の内部拝観は有料だが、境内は無料。こんなにたくさんの国宝、重文の建造物をいつでも見られるなんて、とっても貴重な寺院だと思う。