東寺 

桓武天皇は平安京造営い際し国家鎮護のため、羅城門を挟んで朱雀大路の東西に二寺を建立した。大路の東(左京)にあったことから「東寺」と呼ばれ、天福元年に焼失してしまった西寺と違い、創建以来、一度も位置を変えていない。

大きな五重塔は、塀の外からでも充分見える

 

南大門

東寺伽藍正面の九条通に面する切妻造、本瓦葺の建物で、桃山時代の建築様式が見られる八脚門。

 

五重塔(国宝)

高さ54.87mという我が国最大の五重塔で、復古的な和様建築は東寺のシンボル。創建以来しばしば焼失し、現在の塔は正保元年、徳川家光が再建したもの。

外見のイメージとは違い、内部の柱や扉、壁には両界曼荼羅や真言八祖、護法八天などが極彩色で描かれている。(内部は写真撮影禁止)

 

金堂(国宝)

本瓦葺入母屋造りの堂々とした建物は、和様・唐様・天竺様の各手法を取り入れた桃山時代の代表的建築。本尊は薬師如来座像と、日光・月光の両脇侍菩薩像。台座周囲の十二神将も見事。

 

講堂(重文)

現在の講堂は延徳3年(1491)に再興された建物で、旧基壇の上に建てられ、様式も純和様で優美な姿を保っている。堂内の白亜の壇上には、大日如来を中心とした五智如来をはじめ、五菩薩、五大明王、四天王、梵天、帝釈天、の二十一体の仏像が安置されている。これは弘法大師の密教の教え「立体曼荼羅」を表現している。

柱と梁の朱色、壁の白、そして仏像の金。すばらしいコントラストに感動すると同時に、二十一体の仏像が並ぶ姿はものすごい迫力だった。

 

瓢箪池を中心とした庭園

 

大師堂(国宝)

弘法大師の住房で、大師の念持仏不動明王像(秘仏)が安置され不動堂とも呼ばれていた。

堂内には不動明王と大師像が祀られ、弘法大師信仰の中心となっている御堂。

入母屋造りの礼堂、切妻の中門、ゆるやかな勾配の総檜皮葺の屋根がその優美さを際立たせている。

 

番外編 ・ 境内に居た猫3匹