宝川温泉・汪泉閣(おうせんかく)宿泊記 '05.1.3〜5

昨年秋、水上のコスモス畑を見るために日帰りで出掛けて(←日帰り旅日記のページ参照)、その帰り道この温泉に寄って1回で大ファンになってしまった私は、「いつか宿泊して満喫したい!」と考えていた。両家の両親達もかなりの「温泉好き」♪・・・ってコトで、この際「お正月をみんなで温泉で過ごそう」と一気に話が加速して今回実現した。


宝川温泉はその昔、ヤマトタケルノミコト(日本武尊)がこの地で病にかかり、その時白い鷹の飛び立つのを見つけ温泉を発見。病が治ったと云われている。このため、昔は「白鷹の湯」と呼ばれてた。

汪泉閣(おうせんかく)はその一軒宿TVや雑誌などにもよく登場し人気のある旅館。人気の秘密は宝川の渓谷を活かした日本庭園の中にある日本一ともいわれる大きな露天風呂!宝川に沿って4つの大きな露天風呂があり、「摩訶の湯」「般若の湯」「子宝の湯」は混浴で、もうひとつの「摩耶の湯」は女性専用になっている。

宝川温泉公式HPはこちら → 

ここが宝川温泉の入り口 「大手門」

この門の先で「日帰り客」か「宿泊客」か聞かれ、各々の駐車場に案内される。

汪泉閣外観(左上・本館 右上・旧館)

到着日はそれほど雪が無かったけど、翌日、雪が降り出したらアッという間に左の状態。

ロビーで甘酒を頂きながらチェックイン手続きをして、男女共、色柄が5種類以上ある浴衣から好きな物を選んで、仲居さんに案内されてお部屋へ・・・。館内は迷子になりそうなほど複雑な構造になっている。(ちなみに私は初日に2回迷子になった・笑)

部屋の玄関を開け靴を脱ぎ、引き戸を開けると3畳ほどの小あがりがある(左上)。更に引き戸を開けるとやっと10畳ある部屋に到着(右上)。

その先にも引き戸があり、これを開けると洗面台付きの小部屋がある(左)。

たった2人でこの広さはかなり贅沢気分♪

← 部屋から見える風景。

川を挟んだ向かい側には「ツキノワグマ」の飼育場がある。昔は熊の入浴する露天風呂としても有名だったが、今の条例では禁止されているので現在は熊は入れない。

 


露天風呂へは吊り橋「白鷹橋」を渡って行く。右の写真は橋の上からの風景。

大雪が降っても夜中でもちゃんと露天風呂へ行けるように、通路は温泉によってロードヒーティングされている。もちろんライトアップも。

最大200畳の子宝の湯を筆頭に、摩訶の湯100畳、摩耶の湯100畳、般若の湯50畳、併せて450畳!畳を450枚も敷いた面積がある露天風呂を想像できるでしょうか?湧出量は毎分1800リットル。一つの旅館でこれだけの湧出量は日本でも5本指に入るといわれています。温泉はもちろん「掛け流し」。掛け流された湯はじゃんじゃん渓流へ落ちていく。

お風呂自体は通路からも丸見えの無色透明温泉なので、女性が混浴に入るのには抵抗あるが、脱衣所は男女別だしバスタオル巻き可なので、ぜひ女性にも入ってほしい露天風呂。各露天風呂に脱衣所があるが、風呂間の行き来は裸(orタオル巻)のままでOK。

宿泊者は、部屋に普通のバスタオル以外にタオル巻き用バスタオルが用意されているのでそれも持参して露天風呂へ。日帰り入浴者には100円でレンタルしてくれる。また、女性用脱衣所入ってすぐのところに洗面台があるので、濡れたバスタオルを絞るにも便利です。ちなみに広〜い男女別の内湯もちゃんとあるので、混浴がどうしても嫌な人はそちらで温泉を楽しめます。

雪の中の露天風呂の風景

「雪見露天」というより「雪中露天」です(笑)。旅館から露天風呂まではちょっと歩くのでかなり寒いけど、露天風呂に足を入れた瞬間からジワーっと温まって行く感じが良い♪じっくり温まったあとの帰りの道は全く寒さを感じなくなるのが温泉の威力。

ただ、冬季間、あの巨大な面積の露天風呂を熱いまま保つのは大変らしく、「般若の湯」はかなりぬるくて誰も入っていないし、「摩訶の湯」は湯口付近がちょうど良いくらいの温度。「子宝の湯」と「摩耶の湯(女性専用)」は湯口周辺はちょうど良い温度だが、秋には無かった木の板が風呂の一部を仕切っていて、その外側はぬるくて到底入れない状態だった・・・(^_^;) まあ、もともと巨大な露天なので囲われている面積だけでもかなり広いけど。


*1日目(1月3日)夕食*

お正月なのでおせち料理の夕食。料理が残ったらお重は部屋に持ち帰っていいとのコトだった。

名物「熊汁」も(右の写真)。ちなみに使われている「熊肉」はこの旅館で飼っている熊のモノではなく、別の食用の熊のモノ。

 

夕食後には旅館の玄関先で餅つきが行われ、つきたての餅が食べられる♪

 

*2日目(1月4日)朝食*

朝からかなりのボリューム!卓上の七輪で紅白の餅を焼いて、更に卓上で鍋を温めてお雑煮にする。

更に七輪で、魚や明太子、海苔も焼いて頂く。

 

*2日目(1月4日)夕食*

宝川豊穣焼(深山ゆきます、黒豚、ブチ、エリンギ、肉厚しいたけ、イカかまぼこ)は、自分で七輪で焼きながら頂く。

← 鱈ちり

メニューの書かれた紙の裏には熊の手形→

 

*3日目(1月5日)朝食*

この日の朝食も七輪で鱒と笹かま、たらこ、海苔を自分のペースで焼きながら頂く。

中央のちまき風の笹の葉の中味は、実は納豆!

自分で七輪で焼いて食べる食事はなかなか風情もあり楽しいし美味しいのだけど、食べるスピードが遅い私にとっては、「焼きながら食べる」作業はかなり忙しくて、食べるのに夢中になっている間に焼き過ぎて焦がした食材は多数に及んだ・・・(>_<)


中1日は、私達ふたりは近くにある「宝台樹スキー場」(スキーのページ参照)に出掛けてしまったので、両親達はもしかしたら暇を持て余すかも?と思っていたが、敷地内には前述の熊の檻や、怪しげなガラクタ(骨董品)が所狭しと展示されている「郷土民芸」の建物があったり、クジが引けて景品コーナーから引いたクジの賞の景品を1品選ぶ亊が出来たりして、温泉&お酒&昼寝三昧の時間を有意義に過ごしていたらしい。


国内旅日記