fu-koの盲腸日記

世間では「盲腸」と呼ばれる有名な病気の本名は「虫垂炎(appendicitis)」。この病気にGW直前に突然みまわれ緊急手術&入院し、念願の宮古島行きを断念することになってしまった私。。。実際に医療関係者として働いている身とはいえ、風邪以上の病気の経験はほとんど無いに等しく、今回の入院騒ぎはいろんな意味で勉強になりました。

 まずは虫垂炎について簡単に・・・

「虫垂」とは、大腸から飛び出して付いている細くて小さな指の形をした管。何らかの原因で虫垂が閉塞し、循環障害から細菌感染や壊死などを経て腹膜炎に進展する可能性がある病気。一般的には「急性虫垂炎」を発症して72時間(3日間)経過すると穿孔する率は90%になるといわれている。

虫垂炎には典型的な腹痛がある。最初はおへその周りや上のほう(胃のあたり)を痛がるが、1日または2日で痛みが右の下腹部(おへその右ななめ下)に移動する。また、痛みのためお腹を抱えて前かがみで歩いたり、咳をしたり、笑ったり、飛んだりすると右下腹部の痛みが強くなり引きつるように痛む、痛む部分をそっと押え急に手を離すと痛みが増す(圧痛リバウンド)、右股関節の進展や足の曲げ伸ばし等により痛みが増加するなどの特徴がある。その他、悪心・嘔吐、発熱や頻脈、白血球の増多(12000〜15000)がみられる。

 治療・予防は?

徴候の開始から最短24時間以内に虫垂穿孔が起こり得るため、虫垂炎が最も疑われる場合、治療は虫垂を切除する開腹手術が唯一の安全な方法。早期に手術が行われた場合、死に至る確率は1%にもならない。手術が遅れた場合は、手術の傷跡が大きくなったり、予後が悪かったりする。

一般に「虫垂炎」の診断で手術された病気のうち手術が必要な虫垂炎は80%から90%程度で、残り10%から20%は他の病気であったり、あるいは手術をしなくても治る軽度の虫垂炎(カタル性虫垂炎)であるといわれているらしい。ちなみに予防策はありません。

 

 腰椎麻酔(脊髄麻酔)

側臥位になり,両腕で両膝を抱え込み、顎を引いて臍を見るようにしてエビのように丸くなります。腰骨の高さの背骨のあたりから注射をして針を進めます。”くも膜下腔”という脳脊髄液が入っている場所に局所麻酔薬を注入します。一般には「下半身麻酔」とも言われ、腹部〜足にかけて痛みがなくなると同時に、しびれて動かなくなります。麻酔の広がり具合は、注入する麻酔薬の量と体位(頭を下げたり上げたり)によって調節します。腹部以下の短時間の手術に用いられる麻酔です。

<合併症>

@頭痛

硬膜(髄液の入れ物の膜)から髄液が漏れ出ることによって起こります。通常、術後1,2日後から起こって1週間くらい続く場合もあります。その発生頻度は低くはなく、経過は、特別な治療をしなくても1週間程度で軽快します。特徴は、立って動こうとするとひどくなり、横になると楽になる頭痛。予防としては、手術当日はあまり頭を高く上げず安静に休む、水分を十分に摂取することなど。

A複視やその他の脳神経症状

稀ではありますが、頭痛と同じような機序で脳神経が引っ張られて麻痺して起こる。

B脊髄神経麻痺

針による神経根や脊髄の機械的損傷や栄養血管損傷などによって起こる。麻酔中〜数時間後に下半身の知覚異常、疼痛、運動麻痺などが起こる。

 

以上は、退院後にいろいろと調べた情報なんだけど、実際はと〜〜っても急に発症するので、冷静に自分の状態を判断するのにも時間が足りないくらい危険な病気であることをあとから知ってゾ〜ッとした・・・(-_-;)

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