京都の紅葉に会いたい!(’02.11.16〜17)

2日目(11月17日)

一夜明けて早朝。まずは朝風呂に浸かりよ〜く温まってから、混雑しないうち、開門時間に合わせて朝食前に「神護寺」へ行ってみる。まだ11月とはいえ、山の朝はさむい〜〜〜!ホテルの裏に神護寺へ向かう階段がある。早起きで寝ぼけていても、この急な階段を見て目が覚める!息が白くなるほど寒かったので厚着をして出発したが、すぐに熱くなって来た。

 

神護寺

天長元年(824年)に河内の神願寺と、この地にあった高雄寺を合併させたという寺。809年から14年の間、唐から帰ったばかりの弘法大師が住職を務めた。紅葉の名所で毎年10月下旬から11月上旬には大勢の観光客、カメラマンでにぎわう。展望台では小さなお皿(かわらけ)を谷に向かって投げ、厄除け祈願をすることができる。

拝観料¥400+かわらけ投げの瓦¥100/2枚

神護寺へ向かう道の両脇も紅葉一色!朝日に照らされた紅葉は神秘的・・・。途中の御茶屋さんの屋根は紅葉で覆われていた。

まだまだ人気の少ない神護寺への石段を登ること15分で、寺の入り口「楼門」が見えてくる。境内は当然観光客も少なくほとんど貸し切り状態。

境内最西端の地蔵院の庭から見える錦雲峡は有名な「かわらけ投げ」の渓谷。直径10cmくらいの小さな瓦を「厄除け祈願」で渓谷に向かって投げてみた。昼間はこの近くで販売しているらしい素焼きの瓦は、早朝なので拝観券売場で販売していた。普段、物を投げることなどないので、私が投げた瓦は遠くへは飛ばずほぼ真下に落ちて行った。。。(^_^;)

 

 観光客が増え出すまで1時間以上、神護寺の紅葉を満喫してからホテルに戻る。

すると、先程はほとんど人の居なかった階段をゾロゾロと団体様が登って来る!まだ朝8時過ぎなのに、こんな時間から行動するツアーって、一体、朝何時に集合なのだろう・・・(@_@)?

ホテルで朝食を済ませ、いそいそとチェックアウトをして、高雄の紅葉狩りの続きをスタート!清滝川の清流沿いの道は空気もおいしくて気持ち良い♪でも、道路はそろそろ混雑し始めていて、車と散策する人々でいっぱい!

 

槇尾山西明寺

西明寺は天長9年(832)に空海の高弟・智泉大徳が神護寺の別院として開いたお寺。(拝観料¥400)

神護寺に比べると、かなり小さなお寺だけど、もっと人の少ない時に行ったら、また違った雰囲気を味わえそう。。。

 

栂尾山高山寺(世界遺産)

高山寺は紅葉の名所三尾(高雄=高尾、槇尾、栂尾)の北のはずれで、宝亀5年(774年)光仁天皇の勅願によって開創。鎌倉時代の国宝「石水院」があり、鳥獣人物戯画(国宝)(模写)が展示されている。また、鎌倉時代に明恵上人が栽培を始めたという日本最古の茶園もある。鬱蒼とした巨木に覆われた境内に楓の紅葉が美しい寺。1994年に世界遺産に登録されている。

鬱蒼とした巨木に覆われた境内に、楓の紅葉が美しいお寺。とても広くてかなり歩いたが、見どころがたくさんありとても興味深いお寺だった。

 

高雄の紅葉巡りはこれで終了。めちゃくちゃ混み出す前に巡ることが出来たので満足♪「栂ノ尾」のバス停には京都駅直行の臨時バスも来たがそのバスは見送って、道路の混雑のため10分遅れで到着したJRバスに乗り込み、京都の西の端から東の端まで大移動!

この日は日曜日。道路はさすがに両方向とも混雑していた。「大将軍」というバス停で204番の市バスに乗り換える。この204番のバスは「金閣寺」「銀閣寺」を通るため、修学旅行生も乗っていてかなりの混雑。バスの扉が閉まらず何度もブザーが鳴っていた。。。約30分後、「上終町」バス停で下車。「詩仙堂」方面へ向かい白川通を北上。

・・・の途中で、ちょっとおもしろそうなレストランを発見!無国籍料理レストラン「CAPRICHOS」。時間もちょうどお昼だったので入ってみた。日本の沖縄料理、アジア料理からスペイン料理まで、いろんなメニューがあり、値段も安くなかなかおいしかった♪ 

お腹もふくれたことだし、京都の紅葉の旅もラストスパート!

詩仙堂

正式名は丈山寺。1641年に石川丈山が建てた山荘を寺に改めた。丈山は元武士であったが、のちに漢詩の大家となった。狩野探幽に描かせた中国の三十六詩仙の肖像があることから、詩仙堂と呼ばれている。回遊式庭園が素晴らしい。(拝観料¥500)

ボーっとしていると見過ごしてしまいそうな、こじんまりとした入り口。その小さな入り口からは想像出来ないほど、内部は広い庭園になっていた。獅子脅しの「カ〜ン・・・」という音が庭全体に響いていた。。。

詩仙堂周辺には、他にも「金福寺」や紅葉の夜間ライトアップで有名な「圓光寺」もあるが、どこも混雑していてゆっくり見られる雰囲気ではなかったので、一気に北上して「曼殊院」に到着。

曼殊院

平安時代は比叡山にあったが、桂離宮を営んだ八条宮智仁親王の子が現在地に移して造営。雅びな雰囲気の門跡寺院。秋は勅使門と白壁、紅葉の取り合わせが美しい。重要文化財の本堂は、奇棟造り、柿葺きの大書院という独自の様式で、前の庭園は白砂とキリシマツツジが美しい枯山水。小書院はさらに凝った造りで、曼殊院棚と呼ばれる違い棚などは必見。梟の手水鉢、曼殊院灯籠も味わい深い。(拝観料¥500)

玄関上部に書かれている「媚竈」という文字。曼殊院を築いた良尚親王(江戸時代初期)の筆によるもので、「家の主人に媚びへつらうのではなく、かまどを受け持つような下働きの人々に感謝をせよ」という意味だそうです。建物も庭も広大で、当時の皇族の暮らしぶりが偲ばれる。紅葉も美しかったが、きちんと整備された「枯山水の庭」がとても印象的だった。やはりココも多少混雑して、内部にたくさんある国宝、重要文化財をゆっくり見ることが出来なかったのが残念(T_T)

 

歩き過ぎたし翌日は仕事だし、そろそろ帰宅の途につくことにする。

この周辺から京都駅に向かうのに一番便利なのは市バスの「5番」。これなら1本で京都駅まで行ける。・・・が、しかし、この「5番」バスはこの先、「銀閣寺〜永観堂〜南禅寺」というものすごい場所を通る。前日歩きながら見た限り道路は渋滞していてバスはほとんど動かないし、しかも中は当然満員!いつ京都駅に到着出来るか分からない・・・。

そんな訳でルート検討をした結果、「一乗寺清水町」のバス停で「北8番」のバスを待つことにした。

バス停には夕方とあって、かなりの観光客が待っていた。ほどなく、目指す「北8番」バスが到着。しかし、乗り込む人はほんのわずか。「みんな、5番を待ってるのかな〜?」と、思いながら乗り込むと、バスの運転手さんが外部に向かってマイクで放送した。「5番バスは、1時間以上遅れてるよ〜!」・・・それでも動こうとする人はほとんど居なかった。。。みんなあの渋滞しているルートで駅に向かうらしい・・・。まあ、乗り継ぎするのは大変だけどね〜。

私達が乗ったバスは渋滞に巻き込まれることもなく「北大路バスターミナル」に到着。ここから地下鉄烏丸線に乗り換えて南下。無事に京都駅に到着。確実に5番バスに乗るよりは早かったと思う。

そして、慌てて「みどりの窓口」へ。予定では「ひかり」で帰る予定だったが、「夜8時過ぎまで指定席はない」と言われ(この時点でPM4時半すぎ)、「のぞみ」に変更。それでもほとんどが満席だったが、運良く座席を確保出来た!駅構内のお土産屋で「八つ橋」を買って、バタバタと列車に乗りこんだ。

PM17:06 京都駅発 → PM19:20 東京駅着。その後、無事に帰宅。

 


「一度でいいから、京都の紅葉に会いたい!」と、出発した今回の旅。初日は「街中の寺」の紅葉。2日目は「山奥の山寺」の紅葉と、「庭園に映える」紅葉。。。3種類のタイプの違う紅葉を見ることが出来た。京都には他にも紅葉の名所はたくさんあるし、紅葉のライトアップも見てみたい!絶対にまた行かなくちゃ!