ケアンズ ('03.6.23〜27)

4日目(6月26日) 〜その1〜

AM6:40、起床。昨日よりはちょっと遅いけど、それでもまだ眠い・・・。朝食を済ませ、ホテルロビーで本日のツアーのお迎えを待つ。

AM7:45。予定通りの時間にお迎えが来た。

今日は1日、「ジェイさんの楽しいケアンズツアー」という現地ツアー会社にお世話になる。迎えに来たのは社長のジェイさんを尊敬して入社したという「ジョンさん」。午前中の「パロネラパーク観光」の案内をしてくれるとのコト。途中のホテルで子連れの3人家族が合流し、計5人+ジョンさんというこぢんまりしたグループで出発(^_^)v 国道を南下し「Innisfail(イニスフェイル)」という街を目指す。「パロネラパーク」はこの街の郊外に位置する。

このツアー会社は主に日本人観光客相手なのでジョンさんももちろん日本語ベラベラ。なので、到着まで1時間半ほどの間、ジョンさんがいろんな話をしてくれた。自分の今までの経歴から始まり、オーストラリア人の老後の過ごし方とか、村から追い出されたアボリジニ人の話とか・・・。どうやらジョンさんは昔、車好きの「走り屋」だったらしく、オーストラリアの暴走族&走り屋事情まで話してくれた(笑)。私は基本的に「日本語ガイド付き観光」ってあまり好きではないのだけど(^_^;)、これくらいの人数で、100%理解出来る言語でこういう裏話が聞けるのはなかなか面白い♪

AM9:00。道路脇のサトウキビ、マンゴー、パパイヤ、バナナの畑を眺めながら、ジョンさんの話を聞いているうちにInnisfailの街に到着。更に15分ほど車を走らせると目的地「Paronella Park(パロネラパーク)」に到着。

 

Paronella Park

森の中にひっそりと残る古いお城・・・その様子が宮崎駿のアニメ映画「天空の城ラピュタ」の城に似ていることから、宮崎アニメファンの間で噂になっている。スペインから移住してきた「ホセ・パロネラ」が1924年から11年の歳月をかけてひとりで造り上げた城。

アニメファンでなくても、その素晴らしい建築と熱帯雨林をベースにして手入れされた庭園、美しい滝などは一見の価値がある。ケアンズから少々遠いこともあり日本人旅行者にはメジャーではないが、1997年に国定公園に指定されるなど、オーストラリア人にとっては人気の高い観光スポットになっている。

入園口で、受付係の人からジョンさんが小さなバケツを受け取っていた。中味は・・・懐中電灯、虫除けスプレーや虫刺され用の薬など。。。懐中電灯???一体、どんな公園なんだ?

入園してすぐに見えてくる「The Castle」

老朽化が進んでいるため2階には登れないが、

コンクリートの壁全面に、パロネラ自身の指の跡が残っている。パロネラが手でコンクリートを少しずつ塗りつけて造り上げて行った様子が良く分かる。

Mena Creek Falls

パロネラのお城は、一家の住居としてだけでなく、イニスフェイルに住む人々の社交の場としても賑わっていた。当時、この滝は住民の「スイミングプール」として解放されていた。

周囲にはピクニックテーブルが設置されており、今でも夏には周辺からの水泳客で賑わうらしい。

Lower Refreshment Rooms & Fountain(↑上の2枚の写真) &Tennis Courts(←左の写真)

ホセはこの2階建ての住居から、噴水とその奥の広いテニスコートを眺めていたのかなぁ〜。。。

当時、メインタワーには大広間、映写室、博物館、展望台、レストラン等があり、大広間では毎晩ダンスパーティーが繰り広げられ、土曜日は映画館に早変わりしていた。また、パーク内には他にも「愛のトンネル」(←前述の懐中電灯はココで使用)とか「愛の小道」とか「幸せのベンチ」とか、恋人同士がゆっくりと時間を過ごしていたことを垣間見れる場所がたくさんあり、結婚式も行われていたというのも頷ける。

ホセ・パロネラは、幼い頃、祖母が寝る前に話してくれたお城の話が大好きで、「いつか僕も自分だけのお城を持ちたい!」とずっと夢見ていた。20歳を過ぎたある日、新聞でオーストラリアでの線路工事の募集広告を見たことをきっかけにオーストラリアに渡り、苛酷な労働の中でも夢を捨てずに働き続け、ついに立派な青年実業家になり、この土地を購入して夢の実現へと辿り着いた。完成後も数度の洪水にみまわれたものの、その度に知人の協力を得たりしながら修復を続け、その修復途中、60歳という若さで癌によりこの世を去った。

・・・そんな話を聞きながら、やや急ぎ足だったけれどもパーク内を見学した。「夢は諦めずに努力すれば必ず実現する」。改めてそれを実感したパロネラパークだった。

AM10:50。パロネラパークを出発し、ケアンズ市内の船着き場「Marlin Wharf」を目指した。

当日やや風邪気味だったジョンさんが、「良く効く喉アメを買いたいから。」と、途中のガソリンスタンド併設のコンビニでトイレ休憩を取り、ケアンズ駅前でお昼のお弁当をお弁当屋さんから受け取って、PM12:30、Marlin Wharfに到着。ここで、朝から一緒に観光していたご家族とはお別れ。

そして私達は社長さんである「ジェイさん」にバトンタッチされた。とっても真面目そうな方だったけど、午後の「グリーン島半日観光」の流れに関して簡単な説明があったものの、結局は「乗船チケット」「今日は海が荒れているのできっと必要です。」と漢方薬のような茶色の「酔い止め薬」を渡されただけで、ジェイさんは一緒に行くわけではなかった。あとの事は「グリーン島のスタッフ任せ」って感じらしい。「帰りは徒歩かタクシーで自分でホテルへ戻って下さい。」と言い残しジェイさんは去っていった。。。「え?これで終わり???」

そういえばジョンさんが、「午後はお客さんが多くて忙しい。」って言っていたっけ・・・(-_-;)