南フランス&イタリア ('04.1.19〜26)

 

4日目(1月22日) 〜その2〜

PM2:00。フィレンツェに数多くある美術館で、ウフィッツィ美術館の次に行きたかった美術館。「アカデミア美術館」に向かう。もっとゴージャスな入口を想像していたので、最初はしっかり通過してしまった・・・(^_^;) 地図と睨めっこして行き過ぎていることに気付き今度はゆっくりと確認しながら戻り、普通の民家の玄関風の小さな入口を発見。入ってみたら中はかなり広くて、近代的なチケット売場があってビックリ〜! 美術館の外に行列が出来ていれば見逃すことは無かったのに・・・。こちらもシーズンオフで人が少な目だった(^_^)v

 

〜 Galleria dell' Accademia(アカデミア美術館) 〜

ミケランジェロの「ダヴィデ像」が展示されていることで知られる美術館。1563年に設立されたアカデミア・デル・デニョーセを母体とし、18世紀末から美術品の収集が進められた。入口正面の細長い部屋は「牢獄のギャラリー」と呼ばれ、ミケランジェロの「髭の奴隷」「目覚めの奴隷」「若い奴隷」「アトラス」の4つの未完の作が展示されている。ほかにも13〜16世紀のフィレンツェ派の絵画が展示されている。

入館料*8ユーロ

↑美術館外観

教科書等で馴染みのある「ダヴィデ像」は想像よりもかなり大きく4メートルを超す迫力のある彫刻だった。若干26歳のミケランジェロが、巨大な大理石の塊からコレを作り出したなんて、ミケランジェロって本当に素晴らしい芸術的能力に恵まれた人だったんだなぁ〜・・・と改めて感じた。「牢獄のギャラリー」にある作品も、未完成とはいえ躍動感にあふれていて、完成品を是非見てみたかった。。。
PM3:00。アカデミア美術館はウフィッツィ美術館に比べると小規模な美術館なので約1時間くらい見学したのち、メディチ家一族が眠る「サン・ロレンツォ教会」(左手前の建物)と「メディチ家礼拝堂」(中央奥)へ向かった。

時間的にあまり余裕が無いので、内部見学するのは「メディチ家礼拝堂」だけにした・・・(T_T)

〜 Cappelle Medicee(メディチ家礼拝堂) 〜

17世紀に政治権力を失いつつあったメディチ家の富と虚栄を示すために造られた一族代々の墓。ジョヴァンニ・ニ・デ・メディチがデザインし、ニジェッティによって建てられた。1階にはメディチ家の人々の遺体を納めた石棺がブロンズ像で飾られて並んでいる。2階は「君主の礼拝堂」があり、色大理石をふんだんに使った豪華な部屋になっている。廊下を渡るとミケランジェロが設計した「新聖具室」に辿り着く。ロレッツオ2世の墓とともに、ミケランジェロ作の「曙」「黄昏」「昼」「夜」の4つの彫刻を見ることができる。

入場料*4ユーロ

残念ながら写真撮影禁止なので内部の写真は無いが、2階の「君主の礼拝堂」はスゴイ!室内は全面に宝石と色大理石が散りばめられ、ココが礼拝堂とはとても思えない光景。あんな派手な空間では落ち着いて礼拝も出来ないのでは?という感じがした・・・(^_^;) また、危うく見落としそうになった小さな「新聖具室」のミケランジェロの4つの彫刻も、「ダヴィデ像」よりはだいぶ小さいが素晴らしい彫刻。当時のメディチ家の財力が感じられる。
PM15:30。「フィレンツェ」と言えば誰もが思い出す大事な場所をまだ見学していない。そう!花の都フィレンツェのシンボル「ドゥオモ」。街の中心にあるので前日から何度も周囲を通過はしていたが、まだ内部には入っていなかったので、この時点でやっと内部に入ることにした。

〜 Duomo (ドゥオモ) 〜

ゴシック様式の教会の中では、ローマのサン・ピエトロ大聖堂、ロンドンのセント・ポール寺院に次ぐ世界第3位の規模を誇る大聖堂。正式名は「 Basilica di Santa Maria del Fiore(花の聖母教会)」といい、フィレンツェが花の都と称えられた13世紀に創建された。

白、緑、薄紅の大理石が織りなす幾何学模様は見れば見るほど素晴らしい!ドゥオモは内部よりもこの外壁のほうが印象に残る。

 

ドゥオモ広場には他にも、フィレンツェ最古の聖堂「サン・ジョバンニ洗礼堂」や、色大理石の美しい「ジオットの鐘楼」も建ち芸術に溢れていて、この数ヶ所をじっくりと見るだけでもアッという間に時間が過ぎてしまう。。。

 

サン・ジョバンニ洗礼堂の青銅扉

ギベルティ作「天国の扉」

(オリジナルはドゥオモ美術館にある)

ドゥオモで最も印象的なドーム部分「クーポラ」

ある映画の影響で、「もしフィレンツェに行くことがあったら絶対にあのクーポラには登りたい!」とずっと思い続けていた私。その夢が叶う時が来た!

・・・が、一緒に行動していた母親は「足が痛い・・・」と全く登る気が無い。。。本当は母親に合わせて休むのが娘の役目なのかもしれないが・・・やっぱりダメ(>_<)!!!クーポラを目の前にして長年の夢を諦める訳には行かないのだ(^_^;)

とりあえず「私は登ってくるけど、どうする?」と聞いてみた。てっきり「ひとりで待つのはコワイから一緒に行く。」と言い出すかと思ったが、「・・・ココで待ってる。」だって・・・。本当にもう歩きたくないらしい(^_^;)

さて。。。私がひとりで行動するのは全く問題無い(?)のだが、海外慣れしていない母親をひとりで待たせておくのはちょっと心配がある。まあ、ナンパなイタリア男性が声を掛けてくることはない年齢にしても(笑)、物乞いも居るし、スリもいるし・・・。でも、本人が「登らない。」と言っている以上は頑張ってもらうしかない。「この私の母親なんだし、何かあっても何とかするでしょう!」と割り切って(^_^;)、声を掛けられても返事をしない、場所も動かないように言い残して、ひとりでクーポラへ登る階段の入口に向かった。
ピーク時にはきっと行列が出来るんだろうけど、この時は数人が並んでいるのみ(^_^)v。チケット売場で6ユーロを支払い、前の人にくっついて小さな入口に向かった。

「最初のうちは幅も広くて、角度もそんなに無いんだろうなぁ〜」と考えていたが、いきなり狭くて急な階段を見てビックリ。一段一段の幅も狭く、奥行きも足が乗り切らない程狭い!しかも天井も低いのでかなりの圧迫感がある。「早くも母親を置いてきたバチが当たったか?」と一瞬後悔したが、後ろから人が来るので前に進むしかない。

クーポラの高さは105m!狭くて頂上の見えない階段を前後を外人に挟まれひとりで登るのはちょっと不安もあったが、途中、所々にある明かり取りの小窓から見える風景があまりにも美しかったので、その後はワクワク&ゼエゼエ(^_^;)しながら一段一段登っていた。そして数分後、突然視界が開けた!!!

頂上まで登り切ったか!?と、喜んだのも束の間、そこはクーポラの内側だった。。。直径45mのクーポラの内部。私は高所恐怖症ではないのでまず下を覗いてみたら、ちょうど祭壇の真上あたり。・・・ということは、もしかして?と、上を見上げたら、フレスコ画が描かれた天井が降ってきそうなほどのものすごい迫力で、手が届きそうな位置にあった!この時点でも、頑張って登った価値がある。
ココで階段を登る列は一旦停止する。どうやら頂上までの階段は更に狭いので、登る人数を制限しているらしい。係のお姉さんが様子を見つつ数人ずつ階段に送っていて、私の前でも、一旦ストップするよう言われた。ひとりで暇だったし、ちょうどお姉さんと目が合ったので、「あと階段は何段あるの?」と聞いてみたら、まだ残り120段もあるらしい(@_@) ココまででも数百段は登ってると思うんですけどぉ〜・・・(あとで知ったことだが、どうやら計463段もあるらしい(^_^;)) 今まで以上に狭くて急ですれ違いが出来ない階段を登ること更に数分。。。やっと、クーポラの頂上のテラスに到着〜(^_^)/

隣りに建つジオットの鐘楼も登ることが出来る(こちらは414段)

テラスは狭い通路で一周出来るようになっているが、せいぜい20〜30人でいっぱいいっぱい。 でも、フィレンツェの風(結構強かった!)に吹かれ地上100mから見る360°の風景。レンガ色に統一された街並みは素晴らしい〜! ゼエゼエ言いながらも頑張った甲斐があった♪広場で待っている母親が見えるかな?と思ったけど、あまりにも人間は小さくて見付けられなかった。無事で居るだろうか・・・? テラスで10分ほど疲れを癒してから、再びあの狭い急な階段を今度は下りることにした。
だいぶ慣れたせいか「上り」にくらべ「下り」は楽チンだった。でも、奥行きがやたら狭い階段なので、ずっと足元しか見ていない。。。途中、再度クーポラ内部に出たのでフレスコ画をもう一度目に焼き付けて、PM4:00にドゥオモ広場に無事帰還(^_^)v 母親は誘拐されることも無くベンチに座って待っていた。物乞いが何往復か通り過ぎたが、特に問題は無かったとのことで、一安心(^_^;) そういえば、以前友達と台湾に行った時も途中で友達が疲れ切ってしまったが、休憩には付き合わずに、海外旅行2回目という彼女をホテルに置いてひとりで遊びまわったコトあったなぁ〜・・・と思い出していた(「台湾旅行記」3日目参照)。私と旅する人って、必ず放置される運命?(笑)

 

今夜はPM7:30からホテルのレストランでのコース料理を予約してあるので、それまでにホテルに戻ればいいのだが、これ以上母親を連れ回すのも気が引けるので(^_^;)、ホンダさんが言っていたPM4:45にみんなと一緒にホテルへ戻ることにした。それまで少し時間があるので、スーパーで水の買い出し。ミネラルウォーター(0.45ユーロ)、ガス入りミネラルウォーター(0.4ユーロ)。だいぶ物価が下がってきた。。。やはりスーパーが一番安い(^_^;) 
待ち合わせ場所に戻ってみると、ツアーメンバー数人がブランドショップの大きな袋を持参して集まり始めていた。ホンダさんから、「バスチケットを用意して待っていて下さいね。」と言われていたけど、きっと集合時間の時点で買ってない(or 買えない or 話を聞いていない・笑)メンバーは必ず居て、乗る前にホンダさんが付き合って買う羽目になるだろうからと、私も買わずに待とうかと思っていたがf(^_^;)、真面目なメンバー数人が「買いに行きましょう!」と私のことを誘うので仕方なく買いに行くことに・・・。ところが、入ったタバコ屋のおばちゃんが英語がま〜ったく通じなくて、無理矢理渡されたバスチケットには「1ユーロ」と書かれていた。確か、行きのバスは2.2ユーロだったはず?「コレ違うんじゃない?」と訴えたが通じるはずもなく、「それで合ってるから!サッサと出ていって!!」みたいなジェスチャーをされた。感じ悪〜(-_-;) あとからゾロゾロ他の客も入って来て邪魔になるので、「まあ、なんとかなるでしょ〜」と、みんなで店を出た。
PM4:45。さて、ホンダさんとの待ち合わせ時間。朝一緒に出発したメンバーほとんどが集合。やっぱりみんなひとりで戻るのは抵抗があるらしい(^_^;)
早速、先程買った怪しいバスチケットの件をホンダさんに話したら、おばちゃんに渡されたこのチケットは「市内線」用で、ホテルに戻るには「市外線」用のチケットが必要。つまりこのチケットではホテルまで帰れないのだ(>_<)。やっぱりあのおばちゃんウソついた〜!ダマされた〜〜〜!!! 「1ユーロ」のバスチケットを買ってしまっている10人ほど+私の予想通り何も買わずに集合した人10人ほど。結局、全員がホンダさんと共に「正しいチケット」を買うことに。。。ホンダさんが「1ユーロ」チケットを「2.2ユーロ」チケットに交換出来ないか尋ねてくれたが、管轄が違うのか「ダメ!」とのこと・・・。改めて2.2ユーロチケットを買う羽目になった。・・・「真面目なメンバー」があの時、私のコトを誘わないでくれたら、2人分2ユーロの損をしなくて済んだのにぃ〜とか、更には、ヨーロッパの乗り物は検札が来なければバレないし、あのまま乗っちゃっても大丈夫だったりして?と、「不真面目な」私は思っていた(笑)。
PM5:30。すったもんだの末、正しいチケットでバス乗車。30分ほどで無事ホテルに到着。その後、夕食の時間まで部屋で休憩。

 

PM7:30。ホテル1階のレストランへ夕食を食べに行く。団体ツアーの良い面のひとつは、ある程度の人数が集まればコース料理を格安で提供してもらえるコト。この日の夕食も10人以上のメンバーが集まったので25ユーロで、「パスタ+メイン(魚or肉)+デザート」のコースを食べられることになった♪飲み物は別料金なので、私はグラスワイン(2ユーロ)を♪母親がミネラルウォーターを注文したら3.5ユーロ!なんとワインより水の方が高い!!!日本ではあり得ないよね〜(^_^;) やはりアルコールは飲めたほうがお得!?(笑)。
大所帯の団体ツアーでは、問題児になる人が必ず1人居るのは良くあること・・・(^_^;) 今回も37人のメンバーのうち、最初からワガママを言っているオバサンが居て、そのオバサンがこのディナーの途中で「席を変わりたい!」と言い出した。理由は「自分のテーブルの会話が盛り上がらないから。」 ・・・(-_-;) 確かに私が居たテーブルでは、それぞれが見てきた場所やハプニングの話やらで大盛り上がりしていたんだけど、だからって食事が始まってから言い出すのは非常識!!!ホンダさんも仕方なく(・・・かなりイヤイヤながら(^_^;))ウェイターさんに相談しに行ったが、当然首を横に振られていた。。。こういう非常識なワガママを言うから、日本人って外人から馬鹿にされるのよねぇ〜・・・(=_=) 私が添乗員だったら相談するまでもなく「我慢して下さい!」って一喝しちゃいそう(笑)。添乗員ってホント気疲れする仕事・・・きっと私には向かない仕事だわ(爆)。
PM10:00。翌日はローマまで4時間ほどのバス移動。早めに休むことに。。。さきほどのディナーが団体特別価格のため「現金払い」だったので、一気に50ユーロ以上も現金が無くなってしまい、成田であまり両替していない我が家は「明日あたり何処かで両替しないとダメかなぁ〜・・・。」と考えながら、就寝。。。