南フランス&イタリア ('04.1.19〜26)

 

6日目(1月24日) 〜その1〜

AM7:00起床。今日は1日フリータイム♪前日はほとんど話さなかった母親と私だけど、この日はふたりで行動するしかないので(^_^;)、お互い昨日のコトは忘れて朝食へ。固いパン以外にもクロワッサンはあるし(激甘だったけど・笑)、飲み物もジュース、コーヒー、紅茶があり、フィレンツェのホテルに比べたら随分マシなメニューだった。

食後、貴重品を預けにレセプションへ。すると、別の日本人ツアーのおじさんが何やらレセプションのお兄さん(←かなりカッコ良い♪笑)ともめていた。耳を澄まして聞いていると、おじさんは「マップ」と言い張り、相手のイタリア人青年は「shop」と言っている。。。どうやらおじさんは自分の「Map」という英語が通じてないものと思い何度も「マップ、マップ」と言っている様子(^_^;)。お節介かとも思ったけど、カッコいいお兄さんとちょっと話してみたいし(笑)、このままおじさんが大声でわめいていたのでは「日本の恥!」と思い、ちょっと事情を聞きに行ってみた。
案の定、おじさんはホテル周辺の地図が欲しいとのこと。私が「この人、ホテル周辺の地図が欲しいと言ってるけど・・・」とイタリア人青年に伝えると、「そこの売店で売ってますヨ。」という返事だった。「あぁ〜、だからお兄さんはさっきから“shop”と言っていたのね。」と私は納得。おじさんにその通り伝えると「なんだ、タダでくれないのか・・・。」と不満気な言葉を残し去って行った・・・。日本のように無料で周辺観光地図をくれる国は外国には無いでしょう〜(^_^;)
その後、私は自分の作業にうつる。さっきのお兄さんとは別の見習い風の若いお兄ちゃんにセーフティBOXを借りたいと伝えたら、ボスと思われるおじさんの元へトコトコと伝えに行った。そして私はボスに呼ばれレセプション脇の入口から金庫室の中へ。見習い風のお兄さんも一緒。ボスは私に英語で説明しながら、お兄ちゃんにはイタリア語で何か話している。ボスの説明の合間に「彼、見習い中なの?」と聞いてみたら「そうだよ〜」と言う返事だった。ふ〜ん・・・まだ見習い君だったのね。道理で初々しいと思ったよ(*^_^*)。 このホテルのレセプション担当は、さっきの格好いいお兄さんとこの時応対してくれたボスと見習い君の3人だけだったので、滞在中はこの3人にいろいろとお世話になった。
AM8:30、ホテルを出発。まずは一番混みそうな「ヴァチカン美術館」を目指し、ホテルから徒歩15分で最寄りの地下鉄の駅「Cornelia」に到着。
改札口付近の自動券売機で切符を買う。1日券(B.I.G)を買う程の回数は乗らない予定なので、1回券(B.I.T 1ユーロ)を購入。その後、改札を通りホームへ行けば良い。改札口には刻印機とひとりずつ通過するためのバーが設置されていたが、刻印機への切符の挿入向きが分からない!(?_?) ガイドブックにはそこまで詳しく書いてないし、適当に入れて万が一機械を壊すとめんどくさいことになる。まぁ、刻印をしなくても入場は出来るが見つかると罰金だし・・・う〜ん、困った・・・。一瞬、どうしようか悩んだが、基本的に海外でも「悩むより人に聞く」のが私のポリシー(^_^)v すぐにあとから来たお兄さんに「切符の入れ方が分からないの〜」と言ってみた(笑)。お兄さんは無視も怒りもせず一笑してから、「こういう向きだよ。」と実践して見せてくれた。その後、揺れる列車内では、母親が捕まる場所が無くフラフラしながら立っているのを見かねてオジサンが席を譲ってくれた。。。ホント外人って優しいよね〜。そのたびに私は「Grazie(ありがとう)!」を連発。
AM9:00過ぎ、「Ottaviano-S.Pietro」駅に到着。・・・しかし、ヴァチカンはどっちだ???日本のように親切な看板が無いので良く分からない。。。とりあえず地上に出てみたがやっぱり分からない(>_<)。でも、周囲にはカメラをぶら下げた、いかにも観光客風の人がたくさん居たので、とりあえずその人達の向かう方に歩いてみたら、目の前に高い塀が現れた。世界で一番小さな国「ヴァチカン市国」を囲う塀だ。無事に到着したらしい(^_^;)。
事前予約もぜずにフリーで行くと、もしかしたらかなり待つことになるかも?と覚悟をしていたが、なんとか開館前に到着出来たので、塀沿いの行列に並ぶこと30分ほどでチケット売場まで辿り着けた。やっぱりオフシーズンなのかなぁ〜。入館券(12ユーロ)を購入し荷物チェックを受けたあと、とうとう入場!

 

〜 Musei Vaticani (ヴァチカン美術館) 〜

貴重な美術品が集まるローマの美術館の中でも、所蔵品の点数、重要性で群を抜く存在。展示品は歴代法王の個人コレクションと、礼拝堂や居室への装飾からなり、時代的には古代ローマとルネッサンス期の物が多い。ヴァチカン宮殿の大部分がそのまま展示スペースになっているため内部は広く、迷路のように複雑。展示面積は4万2000u、全長は7kmにも達する。

ピーニャの中庭

美術館の中庭。その広い中庭には、近代美術作品の巨大な金色の球体が置かれている。1990年にアルナルド・ポモドーロという人が美術館のために作ったもので、直径が4メートル。

Galleria dei Candelabri(燭台のギャラリー)

アーチの下に大きな燭台があることで、この名で呼ばれている。2〜3世紀を中心にローマで制作された彫像や石棺が並び、大理石の円柱や天井のフレスコ画に囲まれた展示スペースも美しい。

Cappella Sistina(システィーナ礼拝堂)

ミケランジェロが描いた創世記などの大天井画、最後の審判の壁画で有名。教皇を選出するコンクラーヴェの会場としても知られている。システィーナ礼拝堂は典礼の場であり、蝋燭の煤などによる天井画や壁画の劣化が指摘されていた。しかし日本テレビの支援によって1981年から1994年までに修復作業が行われ、天井画・壁画は洗浄され製作当時の鮮やかな色彩が蘇った。

(←写真撮影は禁止なのでポストカード)

Bibioteca Apostolica(ヴァチカン図書館)

システィーナ礼拝堂の次に続くスペース。写真は図書館のシクトゥスの大広間。シクトゥス5世がドメニコ・フォンターナに命じて1589年に作らせた広間。ここは2廊式の広間で壁面、柱一本一本まで壁画で覆われているが、残念なことに立ち入りは禁止。通路からのぞくことしかできません。

とにかく想像以上に広い美術館なので最初は数ヶ所に絞って見学するつもりだったのに、人の流れに乗って移動していたら、結局、ほとんど全ての展示室を見て回ることになってしまった(^_^;)。美術館側も所要時間1.5時間〜5時間までの4種類の見学コースを用意しており、「館内には案内板もある」とガイドブックには書いてあったが、そんな案内図は一度も見かけなかった(?_?)。 私が見学した順番は、「エジプト美術館」→「ピーニャの中庭」→「ピオ・クレメンティーノ美術館」→「燭台のギャラリー」→「タペストリーのギャラリー」→「地図のギャラリー」→「ラファエロの回廊」→「システィーナ礼拝堂」→「ヴァチカン図書館」。
一番印象に残っているのはやはり「システィーナ礼拝堂」。死ぬまでに一度は見ておきたい場所。細かい絵画なのに、ものすごい迫力で迫ってくる。「言葉を失う」ってああいう時のことを言うんだろうなぁ〜。。。ガイドブックの解説を読みながら長時間上を向いていたら、いろんな意味でクラクラしそうになった(^_^;) みんな、天井と正面のミケランジェロの絵ばかりを眺めているようだけど、実は側面の作品たちも素晴らしい。残念だったのは、そんなに大きくない礼拝堂なのに、団体ツアーの最終集合場所になっているらしくものすごい人混みで、身動きも出来ないくらいだった。出来れば静かにゆっくりと見学したい場所だけど・・・オフシーズンであの状態だから、きっといつ来ても絶対に無理だろうなぁ〜(^_^;)。
PM11:30。「サン・ピエトロ広場」へ移動。

Piazza di San Pietro(サン・ピエトロ広場)

40万人を収容できる楕円形の広場。デザイン担当は17世紀バロック期を代表するベルニーニ。中央には、37年にアレキサンドリア(エジプト)からカリギュラ帝がローマへ持ちかえって来た御影石のオベリスクが立つ。広場周囲の回廊にはドーリア式の円柱284本が4重に配置され、その屋根にはベルニーニの弟子達による140体の聖人像が広場を見下ろしている。オベリスクを挟む2基の噴水とオベリスクの中間点に埋め込まれている白い大理石は、この楕円広場の焦点にあたり、この位置から両側の柱列を眺めると4本の柱が一本に重なって見える。

よくTVのニュースや旅行番組で見かける場所だけど、実際は想像よりもかなり広くてビックリ! 写真右端の建物で「サン・ピエトロ寺院」に入る為の荷物チェック。いろんな人種に混ざり10分程列に並んでから入場。

 

Basilica di San Pietro(サン・ピエトロ寺院)

世界のカトリック教会の総本山。現在の建物は16〜17世紀に100年以上の歳月をかけて再建されたもので、ルネッサンス期とバロック期を代表する芸術家のほとんどが参画した。装飾の見事さ、規模の大きさなど、どこをとってもまさに世界屈指の宗教建築。創建は、324年にコンスタンティヌ帝が聖ペトロの墓があった所に大聖堂の建造を命じ、皇帝の死を経て、349年頃に完成した。総奥行き211.5m、総面積1万5160u。

寺院の中に入ると三廊式の巨大な空間が迫る。

右側廊にはミケランジェロ25歳時の傑作「ピエタ像」。

キリストの死を悼しむ聖母の表情が胸を打つ。。。

寺院中央にはブロンズで出来た「天蓋のある主祭壇」がそびえる。ベルニーニの作品。

ねじれを加えた4本の円柱に支えられた天蓋は上部の十字架まで入れると29mの高さに及ぶ。

中に入った瞬間にとにかく圧倒された。今までいろいろ見てきた寺院や大聖堂、教会とは比較にならないくらいのド迫力! 想像を超える素晴らしい建築物や数え切れない石像、壁一面のたくさんの絵画。さすがカトリック総本山!!!口を開けたまま呆然と歩き回った。 目の前に広がるひとつの美術館とも言えるような風景に圧倒された私は全く気付かなかったが、帰国後に見たTV番組で、主祭壇の下にヴァチカンの地下遺跡への入口があり、旧サン・ピエトロ寺院の遺稿、歴代法王の墓、礼拝堂等を見ることが出来ると知った・・・。もっと早く知っていれば、行ってみたかったんだけど。。。(>_<)。
PM12:15。朝から歩き回ったヴァチカン市国をあとにし、地下鉄A線に乗り「Termini」駅でB線に乗り換え、「Circo Massimo」駅で下車。戦車レースが行われた巨大な競技場跡「チルコ・マッシモ」を経由して、母親のたっての希望である「サンタ・マリア・イン・コスメディン教会」を目指す。