南フランス&イタリア ('04.1.19〜26)

 

6日目(1月24日) 〜その2〜

〜 Circo Massimo (チルコ・マッシモ) 〜

戦車レースが催された巨大な競技場跡。紀元前7世紀頃に建造され、その後カエサルが行った大改修によって、30万人を収容出来る大競技場となった。

現在はわずかに観客席の一部が残るだけで、芝生以外何もない広大な広場という感じ。それもそのはず。最後の競技が行われたのは549年らしい。でも、この広場をどんな形の古代戦車が走っていたのか?想像するだけでもドキドキする。

奥に見えるのは「パラティーノの丘」→

チルコ・マッシモを右手に見ながら西へ向かった先に、映画「ローマの休日」で有名になった「真実の口」のある教会に到着。

〜 サンタ・マリア・イン・コスメディン教会 〜

古代ローマの神殿跡に6世紀に建てられた教会。12世紀に加えられたロマネスク様式の鐘楼は、7層の両開きの窓を持ち、ローマ随一の優美さを誇っている。映画「ローマの休日」に登場する真実の口は、この教会の入り口左側の壁にある。直径約1.5mの人面を模した円盤は、嘘つきが口に手を入れると噛み切られるという話で知られている。

教会の柱廊には10組ほどの順番待ちの行列が出来ていたので、すぐにココが「真実の口」だと分かった。待つこと10分くらいで我が家の順番。手を差し入れる人が絶えないため口の部分はかなり摩耗していたが、お決まりのポーズでお互いに写真撮影(^_^)v。真実の口で写真を撮るだけで去っていく観光客が多かったけど、我が家は一応内部も覗いてみた。教会内部はごくごく質素。豪華なステンドグラス等は無いけれども落ち着ける雰囲気の教会だった。
教会前の広場に腰かけて水分補給&ビスケットとキャンディでちょっと休憩。その後、マルチェッロ劇場通りを西へ向かうと、まるでコロッセオのような建物が建っていた。

でも、ココはコロッセオのある場所では無いはずだけど???と、ガイドブックで確認したところ、アウグストゥス帝がカエサルの遺志を継いで建設した「マルチェッロ劇場」だった。紀元前10年頃に完成した建物らしい。現在は柵で囲われていて内部には入れないが、外見はコロッセオに良く似ていた。

それにしてもローマって、あちらこちらに普通に遺跡が残っているスゴイ街だと改めて感じた。

その後、少し北上し真っ白な大理石で出来た「ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂」の前を通過すると、目の前にまたまた遺跡が出現した。

〜 Fori Imperiali  (フォーリ・インペリアーリ) 〜

「諸皇帝の広場」を意味するこの一帯は、トラヤヌス帝をはじめ皇帝達の名を冠した巨大な建物が並び、市民生活を支える商業、経済、政治、宗教活動の場として繁栄した。

雨の日でも買い物が出来るアーケード街「トラヤヌスの市場」はとても保存状態が良い。高さ40mの「トラヤヌスの記念柱」にはローマ軍の出陣、戦闘シーンなどがビッシリと描かれている。どれも紀元前の建造物とはとても思えない。

時刻はそろそろPM2時。周辺にめぼしいレストランも無くお腹もそれほど空いていなかったので、道端のパイ菓子を売っているワゴン車でお菓子を購入。お菓子といってもちょっと巨大だけど(笑)。カタコトの日本語が話せるお兄さんだった。こんなワゴンの出店のお兄ちゃんが日本語を話せるなんて、いかに日本人観光客が多いか分かる(^_^;)
PM14:10。フォロ・ロマーノ到着。実は私がローマで一番来たかった場所がココだった。でも、母親はこの時点までの私の旅のペースですっかり疲れていて、入場してすぐの通路脇の石の上に腰掛けて休憩モードに入ってしまった。何気なく腰掛けたこの石も、実は遺跡のひとつであることをきっと母親は知らなかっただろうけど・・・(^_^;) そんな母親をその場に待たせておいて、私はひとりで広い遺跡内を散策。

 

〜 Foro Romano  (フォロ・ロマーノ) 〜

絶えず車が行き交う通りから入り口へ一歩踏み出すと、カエサルが闊歩し、アントニウスが思索にふけった古代都市が広がる。もとは湿地帯であったこの地は、紀元前6世紀に行われたクロアーカ・マクシマ(大下水溝)の建造により街の基盤が築かれ、共和制のローマの政治・経済・宗教の中心地フォロ(公共広場)として発展していった。紀元前1世紀のカエサルとアウグストスの時代にその繁栄は頂点を迎え、現在残っているおもな遺跡はこの時期に建てられたものが多い。

入場料・無料

西側からの風景(左・セウェルス帝の凱旋門、右端・セトゥルスの神殿

左と同じ建物を東側から見る。正面は公文書館。

奥・コンスタンティヌスのバジリカ(司法と商取引のための会堂だった建物)

ヴェスタの巫女の家(かつて50室ほどの部屋があったという)

カストルとポルクスの神殿ヴェスタの神殿

フォロ・ロマーノ中心付近

2000年前の遺稿が蘇るフォロ・ロマーノ。ほとんどの建物は破壊が進んでいて、その当時の姿は想像するしかないが、美しい白い大理石で出来た建物や石畳の道。。。ここにある物全てが1000年にわたる皇帝たちの夢の跡だと思うと、その権威の偉大さを感じる。こんなスゴイ遺跡を「入場無料」で見学出来るなんて、ローマって、なんて太っ腹なんだろう。。。私がひととおり見学を済ませたあと、休憩していた母親を連れてフォロ・ロマーノの南に広がるローマ建国伝説にまつわる地「パラティーノの丘」へ向かった。・・・が、しかし、入場料「有料」のこちらは見学可能時間も限られていて、この時点で残された時間がほとんど無かったので入場を諦めることに・・・(>_<) 高台からフォロ・ロマーノを臨めたり、世界初の植物園などもあり見所が多いのに残念!
その後、「コロッセオ」へ。入場出来るかな〜?と思ったけど、冬場は早く閉まるようでこちらも見学時間終了。。。「それでも、ちょっと中を見てみたい!!!」と、またまた母親を待たせておいて(笑)ひとりで周囲をウロウロしていたら、観光客風の白人のオジサンに「入場口は何処?(イタリア語ではなく英語だった)」と声を掛けられた。「入り口はあっちだけど、もう終わっちゃったみたいですよ〜」と言ったら残念そうに去っていった。それにしても、いかにもアジア人観光客風の私なのに、よく物を尋ねる気になったよねぇ〜・・・(^_^;)。まぁ私も、分からない時は近くに居る人誰でも構わずに声掛けるタイプだけどぉ〜(笑)。
フォーリ・インペリアーリ通りから見るコロッセオ(左)と、見学時間終了してしまったコロッセオの柵の合間から覗いたコロッセオ内部(右)。ちょうど「十字架」が目に飛び込んできた。本当に人と猛獣の死闘が繰り広げられた場所なんだ・・・と思うと、鳥肌が立った。。。
母親の疲れも既にピークを越えているし、これからレストランを探して歩き回るのもかわいそうなので、夕食はホテルのレストランに決めてホテルへ戻ることにした。地下鉄B線「Colosseo」駅からテルミニ駅でA線に乗り換えホテルの最寄り駅「Cornelia」駅に到着。何も考えずに一番近い出口から地上に出たが、朝見た風景とちょっと違う・・・出口を間違えたらしい。一旦駅に戻ってから、反対側の出口へ行ってみたら正解。駅構内の案内板にはホテル名の記載は無いが、大きな通りの名前は書かれていた。初めての駅で電車に乗るときは、周囲の道路名くらいは覚えておこう・・・と反省(^_^;)。途中のスーパーでミネラルウォーターとジュースを買って、PM5:30ホテル到着。母親はそのままバタンとベッドへ倒れ込んだ(笑)。私の旅のペースって、そんなにハードなのかなぁ〜?

 

PM7:30。ホテル1階のメインダイニング「クアットロスタジォーニ」へ。ウェイターさんはとっても感じの良いおじさんで、「コースじゃなくてアラカルトでもいい?」と聞いたら、「どうぞ〜!」と快く案内してくれた。・・・だがしかし、私たち以外の客はひとりも居ない・・・。オフシーズンの月曜日なので仕方ないけど、注目を浴びているようでちょっと落ち着かない感じ。。。ツアーメンバーはみんな何処で食べているんだろう???
日本語メニューもあるので注文も問題無し。

生ハムとモッツァレラチーズのサラダ、カルボナーラ、フルーツサラダ(合計約35ユーロ)を二人で分けて食べた。

 

長かった旅も明日で終了。私は翌日1日分の行動を予想した上で夕食代を現金で支払ったが、残金を知った母親は「もう少し両替したほうがいいのでは?」と不安そうな顔・・・。レートは悪いが少しだけレセプションで両替してから部屋に戻り、帰国のための荷造り。この荷造りほど寂しい時間は無いよね。。。その後、就寝・・・zzz