南フランス&イタリア ('04.1.19〜26)

 

7日目(1月25日)

AM8:00。長いようで短かった旅も最終日。まだまだ行きたい場所はたくさんあるので、早速行動開始。あいかわらず薄暗いエレベーターホールに行ってみたらなんと2基中1基に「OUT OF ORDER」の張り紙が・・・(^_^;)。海外ホテルでこれくらいのコトは日常茶飯事なので諦めてもう1基の「↓」ボタンを押して待つ。・・・がしかし、そのエレベーターは5階に止まったまま上にも下にも動く気配がなく、耳を澄ますと遠くからかすかに「ギーッ!」という工事音が聞こえる。。。結局、どっちも「OUT OF ORDER」なんじゃない!(-_-;) 仕方なく7階から1階の朝食会場まで非常階段をひたすら降りることに・・・う〜〜〜(>_<) 30分ほどで朝食を済ませ、エレベーターが直っていることを祈りつつホールに行ってみたが、外人の作業スピードなんてそんなもの・・・終わっているわけがない(苦笑)。仕方なく今度は7階まで非常階段を登る。平地を歩くのと違い7階分の階段を登るのはキツかった!!!

AM10:00に荷物回収があるので、最後の荷造りをして指示された通りドアの内側にスーツケースを置いて部屋を出る。エレベーターが壊れている現在、この荷物回収が無かったら大泣きしているところだ。レセプションでチェックアウトを済ませ手荷物を預けて、集合時間のPM16:15まで最後の観光に出発!

地下鉄A線→B線と乗り継いで、前日にも降り立った「Circo Massimo」駅に到着。前日は西側に向かったけど、今日は東側へ・・・歩くこと10分ほどで「カラカラ浴場」に到着。

 

〜 Terme di Caracalla (カラカラ浴場) 〜

かつては1600人収容できた世界で最も贅沢な公衆浴場。217年にカラカラ帝によって造られた。内部は冷水浴室、サウナ、高温浴室のほかに、体育館や図書館、散歩道まで完備されていて、古代の人々の娯楽施設だったようだ。浴場を囲んでいた高さ30メートルほどの石垣と床に施されたモザイク、水道施設だけが、かつての賑わいを静かに伝えている。また、高温浴室(直径34メートルの円形室)では毎年野外オペラが行われていて、人気を集めている。

入場料・6ユーロ

早朝(?)のためか観光客は私達以外に数組のみのほぼ貸し切り状態。総面積は約16万u!現在は壁しか残されていないが天井の高い巨大な建物だったことが分かる。更衣室や運動室に残る色大理石の美しいモザイク柄の床は当時の豪華さを忍ばせる。単なるお風呂屋さんではなく、ローマ人の社交場、娯楽施設であったカラカラ浴場。タイムスリップ出来たら是非訪れてみたい!
AM11:15。カラカラ浴場をあとにして、前日に入場出来なかったコロッセオへ向かう。カラカラ浴場からコロッセオまでは約1km。地下鉄を一駅乗るつもりでいたが、母親が「地下鉄は疲れる・・・。歩いたほうがマシ。」と言う。スリの多い地下鉄は、母親にとっては緊張の連続だったらしい。。。本人が「歩く!」と言うのなら私は構わないので、ふたりで散歩がてらコロッセオまで徒歩で移動。

右の写真・コロッセオの近くに建つ「コンスタンティヌス帝の凱旋門」。3つのアーチを持つローマ最大の凱旋門。315年に建てられた物。細かい彫刻までしっかり残されている。

 

〜 Colosseo (コロッセオ) 〜

かつては5万人を収容した古代ローマの円形闘技場。紀元72年にヴェスバシアヌス帝の命により着工され、8年後、息子のティトゥス帝の時代に完成した。外観は美しいアーチ型が並ぶ4階建てで、1階はドーリア式、2階はイオニア式、3階はコリント式と様式の違うアーチで飾られている。1階には皇帝が、2階には市民が座り、中では人や猛獣が死闘を繰り返し、古代ローマの人々を熱狂させていた。今では猛獣の檻が置かれていた地下倉庫だけが、血生臭い戦いを物語っている

入場料・特別展開催中のため10ユーロ(パラティーノの丘と共通)

入場すると、まずはエレベーターで一般市民用の「最上階」へ上がる。紀元80年に完成したこのコロッセオは、周囲527m、高さ48.5mのローマで初めての巨大娯楽施設。実際に観客席に立つと外から見るよりもかなり広く感じる。見学ルートは周囲をまわりながら徐々に下の階へと移動していくようになっていて、血を吸い取るように砂がまかれていたという「アリーナ」が段々と近づいてくる。当時アリーナとして使われていた床部分は崩壊し地下部分が露出していて、動物の檻などが置かれていた倉庫の跡が見える。猛獣達の鳴き声や、最期を迎えた剣闘士の呻き声が聞こえてきそうだった。 「ここで行われる闘いは、必ず死をもって幕を閉じる。」・・・そんな娯楽に熱狂していた当時のローマ市民の気持ちは、私にはちょっと理解し難い。。。

 

PM12:30。コロッセオを出た所でツアーメンバー内のご夫婦にばったり遭遇。観光はコロッセオくらいで、あとの自由時間はほとんど買い物をしていたと言っていた。お2人とちょっとだけ立ち話をしたあと別れ、「Colosseo」駅から地下鉄B線→A線と乗り継ぎ「Barberini」駅で下車。ローマ旧市街の中央に位置する「バルベリーニ広場」がある。ローマの目抜き通りが集まるロータリーなので、人通りも車の列も絶えることがない。この広場周辺には有名な噴水が2つある。

トリトーネの噴水

ベルニーニの代表的な作品。4頭のイルカの尾がホタテ貝を支え、その上に半魚人のトリトーネが水を吹き上げるホラ貝を持って座っている。力強くも美しい姿の彫刻。

 

蜂の噴水

バルベリーニ家の紋章である蜂と、命と豊穣の象徴である貝を組み合わせたユニークな形の噴水。こちらもベルニーニの作品。この噴水の水は飲用にも適し、ここで喉を潤すローマっ子も多い。

私がこの駅に降り立った理由は2つあった。ひとつは「サンタ・マリア・デッラ・コンチェツィオーネ教会」に入りたかったから。しかし、残念ながらちょうど昼休み中で見学不可。母親は何も知らずにここに連れて来られたのだが、実はその教会は別名「骸骨寺」・・・地下の納骨堂には約4000人の遺骨がまるで芸術品のように飾られているらしいのだ。帰国後、あの教会がそういう教会だと知った母親は「全く知らなかったけど、ホント昼休みで良かったよ・・・。」と言っていた(^_^;)。もうひとつの理由は、長期のイタリア料理で胃腸の調子が悪くなっていた母親に「和食」を食べさせてあげたかったから。イタリアには「日本料理」の店はとても少ないので、最後になってしまったがうまく日程に組み込めて良かった♪ 家庭的な店で懐かしい日本の味が楽しめる「六甲」で。

寿司ランチ(10ユーロ)

焼き肉丼(9.5ユーロ)

金額の割には「・・・(-_-;)」な量&味だったが、久しぶりの和食に母親は満足していたようなので良しとしよう(笑)。途中で日本人オーナーが声を掛けてきたので、久しぶりに日本語でおしゃべり。おかげで気が抜けてしまい、会計はカード払いにしたのだが、うっかりチップを渡すのを忘れてしまった・・・。オーナーさん、ゴメンナサイ(>_<)
PM2:10。「六甲」のすぐ近くにあるローマにある7つの丘の中で一番高い位置にある「クイリナーレの丘」に行ってみる。

〜 Monte Quirinale (クイリナーレの丘) 〜

古代には美しい庭園を持つ有力者たちの館が建ち並んでいた場所。20世紀半ばからはイタリアの行政中枢である大統領官邸(クイリナーレ宮)が置かれている。宮殿前の広場中央にあるクイリナーレの噴水にはコンスタンティヌの浴場から移された彫像「双子神カストルとポルックス」、アウグストゥス帝廟にあったオベリスクが利用されている。広場の西方には、サン・ピエトロ寺院の美しい姿が臨める。

広場でのんびりサン・ピエトロ寺院を眺めていたら、周囲に警察車両がたくさんあることに気づいた。そのうち、おもむろにワゴン車がやってきて降りてきたのは右の写真のような衣装を着た人たち。金管楽器風の物を持っている人も居たので楽団か何かかな?大統領官邸内で何か催し物でもあったのかも。。。
ローマ到着初日は位置関係も分からずにただただ案内された「トレヴィの泉」が、実はこのすぐ近くにあるらしいので、ホテルに戻る前に再度ちょっと立ち寄ってみたが、あいかわらずものすごい人だった。
コレでローマ観光は終了。本当はあと2ヶ所、コロッセオとの共通券で入場出来る「パラティーノの丘」と、ローマの古代遺跡の中でも最も良く保存されているという「パンテオン」には行きたかったのだが時間切れ・・・(>_<) 遺跡だらけのローマはたった3日弱では時間が全く足りない。後ろ髪を引かれつつホテルへの帰路につく。「トリトーネ通りに出て「Barberini」駅に到着。今まで通りに切符を購入しようと自動券売機に5ユーロ紙幣を挿入。・・・ココでプチトラブルが発生!しばらく待っても切符1枚と1ユーロコインが2枚しか出てこないのだ。切符は1枚1ユーロなのでお釣りがあと2ユーロ足りない・・・(-_-;)。まぁ、海外の券売機にこれくらいのコトは付き物なので、動揺もせずに母親を券売機の前に待たせておいて私は駅員の居る窓口に文句を言いに行った。「5ユーロ入れて1枚買ったけど、お釣りが2ユーロしか出てこない。」と英語で言ってみたら、どうやらちゃんと通じたようで「仕方ないなぁ〜」という顔をしながら駅員さんが出てきた。で、一緒に券売機の前に行ったら、待っていた母親が「あとから2ユーロ出てきたヨ。」だって。。。駅員さんと顔を見合わせて苦笑いする私(^_^;)「すいません・・・」と謝ると「いいよ、いいよ(^_^;)」と駅員さんは帰っていった。きっと「日本人ってせっかちな人種だ」と思ったに違いない。。。でも、最初に2ユーロだけ出てきて、その後1分以上かかってから残りが出る券売機なんて普通想像しないでしょ。。。
PM15:40。私にしては珍しく集合時間よりかなり早くホテルに戻った。今回のツアーメンバーは時間に几帳面な人が多いようで、ほとんどの人が戻ってきていた。そのメンバーの荷物の多さったらとにかくスゴイ!どこの観光スポットでもほとんど誰にも会わなかったのは、みんな買い物だけをしていたかららしい・・・(^_^;)。預け荷物はひとり20kgまでなのに大丈夫なのだろうか???

 

PM16:30。全員遅刻もなく無事集合してホテルを出発し空港へ向かう。20分ほどでローマの中心から約30km南西に位置するレオナルド・ダ・ビンチ空港(フィウミチーノ空港)に到着。そういえば、イタリア入国はバスでの国境越えだったのでイタリアの空港利用は初めて♪
空港では何かあった時の対処のためにイタリア人の現地ガイドさんがチェックインに同行してくれた。まずは、免税手続きの必要のある人と無い人とに分かれた。ほとんどのメンバーが免税必要組。しかも、荷物の重量を計ったら軽く20kgを越えている人多数!中には30kg越えも数人居た・・・(@_@) 現地ガイドさんの通訳でも航空会社としては見過ごす訳にはいかないようで、結構な人数がチェックインゲート前でスーツケースを開けて、中身を手荷物に移動していた・・・。現地ガイドさんが呆れたように「なんなの?このグループは・・・」みたいなグチを言っていたのを私は聞いてしまった(^_^;) 私も同感です(笑)。我が家はスーツケースも規定内だし、手荷物もあやしい物も無いのでスムーズに出国手続きを済ませ、空港内のお土産屋さんで残りのユーロを使い切り搭乗口へ。
PM19:35。 ローマ発AF2105便は定刻通り離陸。

2時間ほどのフライト中に軽食が配られたが、味はイマイチ・・・。怪しい緑色の物体をフライにした食べ物(写真中央)があったが、一体何物なのか分からずじまい・・・。

PM21:35。定刻より10分早くパリ到着。そのまま、出国審査へ。いかにも日本人団体ツアーの面々なので、出国審査官はただ立った状態のまま全員を通過させていた。・・・そんなんでいいのか???

PM23:15。パリ発AF278便は定刻通り離陸し、一路、日本・成田空港を目指す。