Spain (Madrid & Barcelona) '08.10.11〜18

2日目(10月12日)〜その1〜 くもり 時々 晴れ

AM8:00。昨夜は真夜中の到着だったので、少し遅めの起床。

朝食メニューは・・・ まぁ、ヨーロッパの中級ホテルならこんなもんでしょ。パン、卵料理、チーズ、ハム&ソーセージ類、ジュース&コーヒー&紅茶 等。・・・やっぱり野菜は無いのね。(-_-;)

食後、身支度を整え、万が一ランチを食べ損なった時の為に(^_^;)昨日機内で貰ったサンドイッチを持参してホテルを出発。

完全フリーの旅。いつもなら何も考えず下調べもせずに旅に出る私だけど(笑)、今回のスペインは行きたい所&見たい所が盛りだくさんなのである程度の予定を考えていた。マドリッド滞在中、自由に動けるのは日曜日&月曜日の2日間。ガイドブックによると、私が行きたい2ヶ所の美術館の情報はこう書かれていた。

@プラド美術館・・・月曜休館・日曜&10月12日は一般無料開放日のため入館無料 Aソフィア王妃芸術センター・・・火曜休館・土曜PMと日曜は入館無料

ふ〜む。。。上記の情報が正しいならば、プラド美術館に行ける日は滞在期間中「今日」しかない。しかし、今日は日曜日で両美術館とも「入館無料日」に当たるから混雑が予想されるが・・・、仕方ないね。(-_-;)

AM9:00、ホテルを出発。

ホテルの最寄り駅は地下鉄「Principe Pio」。2つの美術館のある方面に行くには何度かの乗換が必要。駅で地下鉄マップを貰い、自動券売機で1回券の切符を買い、改札口へ。ここまでは日本の改札とほぼ同じような感じなので全く問題は無い(^_^)v まずR線に乗り1駅で「Opera」へ。その後、看板に沿って2号線に乗った。 ・・・つもりだったのに、次に着いた駅は「Callao」 ・・・この駅、5号線ですけど?(爆) 「Opera」には数本の地下鉄が乗り入れしているのでどこかで間違えたらしい。まぁ、最初は仕方ないよね〜(^_^;)と諦め、再度「Opera」に戻り、今度こそ無事2号線に乗車。1駅で「Sol」に到着後、次は1号線へ乗換えて、「ソフィア王妃芸術センター」の最寄り駅である「Atocha」に到着。迷ったおかげで多少余分に時間がかかってしまった・・・(T_T)

AM10:00、Atocha駅から徒歩数分で「ソフィア王妃芸術センター」に到着。予想に反してまだ混雑している様子では無かった。入口で「∈0」と書かれたチケットを渡され、セキュリティーチェックを受け、手荷物はコインロッカー(∈0.50)に預けてから見学へ。

 

 Centro de Arte Reina Sofia (ソフィア王妃芸術センター) 

20世紀スペイン美術の代表画家であるピカソ、ダリ、ミロなどの作品を所蔵する国立美術館。美術館の顔であるピカソの『ゲルニカ』をはじめ、国内外のモダニズム、シュルレアリスム、キュビズムといった多岐に渡るジャンルの絵画、彫刻などろ一堂に集めた現代美術の宝庫。

公式サイトはこちら → CLICK(スペイン語)

外観 内部の廊下 中庭

この建物は18世紀に「サン・カルロス治療院」として建築中に放置されたままだった建物を、バルセロナオリンピックが開催された1992年に改修してオープンした美術館。もともと「病院」として作られているため美術関係者からは展示がしにくいとの意見もあるそうだけど、「ロの字型」の館内はヨーロッパによくある“宮殿を改造した美術館”よりも見学やすい気がした。さらに外観のイアン・リッチーによって作られたガラス張りのエレベーターは本来この建物になかった物で、正面からの風景にアクセントを与えているし、中庭も綺麗に整備されていて建造物としても興味深かった。

さて。 ピカソの有名な『ゲルニカ』は2階に展示されている。「混雑する前に!」と思い、入館後すぐにエレベーターに乗り2階へ。6番展示室に入ると、その画だけが目の前にドーン!と飾られていた。黒・白・灰のみで書かれた作品だが、圧倒的な迫力。ピカソの、愛する祖国の惨禍に対する悲しみの感情が溢れている気がした。 

この『ゲルニカ』。かつてはプラド美術館別館で防弾ガラスに守られてらしいが、この美術館誕生によって防弾ガラスを外されて鑑賞できるようになった。なので、ガラスに映り込むライトや人影も無く、また、見学者がまばらな時間だったので遠くから近くから、中央から右から左からと、歩きながら細部まで見ることが出来た。 TVやインターネットでこの作品を見ることは出来るけど、やはり直に自分の眼で見る感動には敵わない。

最初に「ゲルニカ」を見て大満足し、その後、他の展示室にあるダリの『偉大なる手淫者』やミロの『パイプを持つ男』などを鑑賞。その他の作品もほとんどが「現代美術」なのでやや不可解な作品も多かったが(笑)、良さが分からなくても眺めているだけでもなかなか面白かった。 そして、「最後にもう一度ゲルニカを見たい!」と6番展示室に戻ったら ・・・まぁ〜、大変な大混雑になっていた!背の低い私じゃ、到底見えないくらいの高い人間の壁が出来ていた。これからドンドン混雑するに違いない。。。

AM11:45。2時間近くソフィア王妃芸術センターに居たけど見学出来たのは2階フロアーのみ。それでも「もうお腹いっぱい!」って感じだったので、4階は見学せずに去る事にした。

外に出てみたら、Calle de Atocha (アトーチャ通り)にはたくさんのパトカーが待機しており、その中を戦車の行列がサイレンを慣らしながら通行していた。この日はスペインの祝日(コロンブス記念日)なので、何処かで何かイベントがあるのだろう。

プラド美術館へ向かう前にちょっと寄り道して「Estacion de Atocha (アトーチャ駅)」を散策。

明日はマドリッドを離れ列車でトレド日帰り旅に出るつもりだし、明後日のバルセロナへの移動でも列車を利用するので、今のうちに駅の構造をチェックしておかないとネ。(^_-)b

駅外観

駅構内には植物園がある

アトーチャ駅は、トレドやセゴビアなど近郊鉄道が発着する「Atocha Cercanias駅」と、コルドバやセビリヤなとアンダルシア方面へ向かう新幹線AVEが発着する「Puerta de Atocha駅」とにホームが分かれている。たぶん、明日と明後日は違うホームになるかも?

明日、トレドへ行く際には自分で切符を買わなくてはならないので、まずは切符売り場を探してみる。売場はすぐに見つかったけど、ものすごい混雑!う〜ん。。。明日、ココに並んで買うには早めに来ないとダメだね〜(-_-;)。 ふと、振り返ったら自動券売機を発見!こっちは何故かガラガラ〜。画面を覗き込んでみたら、スペイン語以外に英語もあるみたいだけど・・・ ちと分かりにくいか? すると、制服を着たお姉ちゃんが近寄って来て、「何処に行きたいの?(←たぶんスペイン語・笑)」と声を掛けて来た。「トレドへ行きたいんだけど。」と英語で答えてみたらどうやら通じたらしく、画面をちょんちょんとタッチしながら「いつ?何名?何時頃?」と質問責めにあい、あっという間に購入画面まで来てしまった。

体調が良ければこの時点で明日のチケットを購入しちゃっても良かったのだけど、この旅行直前に胃腸の調子を崩した私が明日絶対に元気で居られる確証はない。。。画面を見ていたら、トレドへ行く列車は1時間に1〜2本はあるようだし、明日も案内係がいれば混雑している窓口に並ばなくてもココで買える訳だし、別に今買わなくても大丈夫そう(^_^)v ・・・って事で、トレド行きの新幹線AVEの時間だけをメモして、親切なお姉さんにお礼を言って今日は買わずにその場を去った。

その後、出発案内の電光掲示板を読んでみたり、新幹線のホームの場所を確認したりして、予習はもう完璧!?(笑)

さて。本日の次の目的地「プラド美術館」へ向かう。

Atocha駅前からPaseo del Prado(プラド通り)に入れば迷う事なく到着するはずなのだけど・・・ 何故か少し方向が狂いCalle de Atocha (アトーチャ通り)を歩いている事に途中で気付き、一旦駅に戻りプラド通りに入ったつもりなのに、何故か今度はCalle de Alfonso XU(アルフォンソ12世通り)に向かっていたようで「Parque del Retiro(レティロ公園)」の塀にぶつかった。

「Parque del Retiro(レティロ公園)」はプラド美術館の東側に広がる公園で、アルフォンソ12世のモニュメントが建つ園内にはうっそうと木々が茂り、カフェテラスや大きな池もあってきちんと散歩道が整備されており、展覧会やさまざまなイベントが開催されるベラスケス宮殿やクリスタル宮殿もあり、休日はマドリッド市民でいつも賑わっているらしい。 と〜っても興味はあったのだけど・・・ でもやっぱり、先にプラド美術館よっ!!p(^-^)q

PM13:00。迷って歩き回ること数10分・・・(^_^;)。なんとかプラド美術館に到着。

本日入館無料日。真っ昼間だし、さすがに美術館のメイン入口「ベラスケス門」は長蛇の列が出来ていた。。。 軽く20〜30分は待ちそうな長さだったので、とりあえず腹ごしらえをしながら行列の様子を見ることにした。

入口付近が見える木陰のベンチに座り、持参した機内食サンドイッチを頬張り(笑)時間を潰しているうちに少し列が短くなってきた。

PM13:50。列の最後尾に並び待つ事20分ほど。。。入口で「∈0」と書かれたチケットを渡され、手荷物検査を受けたあと無事に入館。

 

 Museo del Prado (プラド美術館) 

パリのルーブル美術館、ロンドンのナショナルギャラリーと並ぶ、世界でも最高峰の美術館。所蔵絵画は8000点にのぼり、展示されている作品だけでも3000点を超える膨大なコレクションを誇るスペインを代表する美術館。11世紀から18世紀までのスペイン絵画をはじめ、世界の絵画を展示している。代表的なものに、エル・グレコ、ゴヤ、ベラスケス、ボッシュ、ティッチアーノなどの作品が挙げられる。

公式サイトはこちら → CLICK(日本語も有り)

正面入口:ベラスケス門

入館してすぐのホール

入口の混雑とは裏腹に、館内はそれほど混雑はしていなかった。たぶん、セキュリティーチェックに時間が掛かり過ぎて外に渋滞が延びているだけ。。。(^_^;)

展示室ではひとつの絵画の前で立ち止まって見れるくらいの余裕はあった。 ただ、残念ながら、有名なゴヤの「裸のマハ」と「着衣のマハはどちらも貸し出し中・・・(T_T) でも、同じ画家が描いたとは思えない不気味な「わが子を喰うサチュルヌス」や、ベラスケスの「ラス・メニーナス(女官たち)」や、構図が縦に長く伸びているのが特徴のエル・グレコ。他にも、ラファエロ、レンブラント等、スペイン絵画だけでなくイタリア、オランダなどの絵画もあり見応え充分!!・・・プラド美術館にはスペインだけでなく、世界の名画が溢れている。 あまりにも作品が多すぎて頭の中でごちゃ混ぜになってしまうくらい(^_^;)

迷子になりそうなくらい複雑な館内。年代ごと、作家ごとなどいくつもの展示室に分かれていて、1日では到底全てを見る事は出来ないので、見たい作品を絞っておいたほうがいいのかも。 ・・・でも、館内は時々展示品の交換もするし、貸し出しもするし、お目当ての作品が実際にその場にあるかどうかは、行ってみないと分からないかも(笑)。

プラド美術館には、た〜っぷり2時間近く滞在。見学途中で見かけた別の入口「ゴヤ門」はそれほど混雑してなかった。何も知らずに正面入口にあんなに並ぶんじゃなかったワ。。。(-_-;)

 

こんな世界的に有名な美術館2館を無料で開放するなんて・・・ なんてスペインって素晴らしいのだろう!! 日本の美術館で「無料開放日」なんてあまり聞いたことないものね〜・・・(^_^;) それに、無料解放日のプラド美術館でもピーク時の待ち時間は30分くらいだと思う。・・・やっぱり日本の美術館と比べると、何かとレベルの差があることを痛感した。