6日目(10月16日)〜その2〜 晴れ
PM1:00、「Sagrada Familia」駅到着。次の目的地は世界遺産「Parc Guell(グエル公園)」。
ガイドブックやネットでいろんな方の旅行記を見ているとグエル公園への行き方って結構大変らしい! 地下鉄の最寄り駅は3号線の「Lesseps」。ガイドブックによると、この駅から徒歩15分と書かれている。 ・・・まず「徒歩15分」の時点で駅から遠いのは想像出来るが、実はこの道のりが上り坂になっていてかなりの体力を消耗するらしい(-_-;)。 shinjiの判断では、私の脚力でこの坂道を登ったら1日が終わる・・・らしく(^_^;)、前日からバス利用の方向で考えていた。
「Sagrada Familia」から地下鉄5号線に乗り「Diagonal」で下車しバス停へ行き24番バスを待つ。数分待ちでやってきたバスの車内はやや混雑していたけど頑張って乗り込む。 路線図と外の景色を見比べていると、バスはぐんぐん坂道を登り始めた。「上り坂」という噂は本当らしい。 バスに揺られること25分で「Parc Guell」に無事到着。(^-^)v
・・・が、降りた場所は山の中(笑)。TVで見るド派手なトカゲの噴水なんて何処にも見当たらない・・・。一体、ココは何処?(?_?) とりあえず、「Parc Guell」という看板の指し示す方向へと行ってみると、園内MAPを発見! どうやら正門ではなく東側の門に着いたらしい(笑)。
現在地は右端の赤丸の所→
たぶん、団体ツアーだと正面玄関から入場してトカゲを見て、あのグニャグニャしたカラフルなベンチのある広場くらいまでしか行かないだろうけど、こっちの門から入れば「ひと味違ったグエル公園」を楽しめるかも〜♪
バルセロナ市街を見下ろす小高い丘に60戸住宅を建設し、イギリス風の庭園住宅にする計画だったのがグエル公園。資産家のグエルは住宅地として15ヘクタールの土地を用意し、何の制限も課さずガウディにこの庭園住宅の設計を依頼した。しかし、売りに出した60件の住宅のうち売れたのは、ガウディとその友人が購入したというわずか2件。1922年に市がこの敷地を買い取り公共公園となった。グエル公園には曲線の柔らかい形状が多く、未来都市らしい、住む人に優しい街を作ろうとしていたガウディの思いが伝わってくる。 入園料:無料
公園内に入ると、いきなりガウディらしい不思議な空間が広がっている。まず、まるで古代遺跡か?と思えるような石組みの物体が連なっていた。
整地する予算が少なかったため、高低差のある場所はスロープ(陸橋)で結ばれている。 | スロープを支える椰子の木を模した柱。ゴツゴツした石を積んで作られている。 | 石を組み合わせて作られた柱廊は不思議な空間。 |
← ガウディ博物館 モデルハウスとして建て、ガウディも一時住んでいたという。館内にはガウディがデザインした椅子や遺品などが展示されている。
今回、入館はしなかったのだけど、椰子の葉をイメージした門や破砕タイルを使用した壁など、外部の見学だけでもガウディらしさがいっぱい!
← メイン広場 開放感にあふれる高台から眺めるバロセロナ市街や地中海の景色は絶景!
せっかくなので、この景色をゆっくりと堪能しながら持参したパンで軽食を摂る事にした。
有名なメイン広場の波打つベンチは、タイルと色使いにガウディーのセンスと芸術を感じる。弟子のジュジョールの色彩感覚とガウディの面白い造形が融合した、見ても座っても楽しい傑作のベンチ。見晴らしがよく曲線を描くベンチは心を穏やかにさせてくれる。
午後の訪問だったので人が多くて座る場所を確保するのが大変だったけど(^_^;)、隣りに座っていたおじさんがトランペット演奏を始めたりして、のどかな時間を過ごせた。
あの有名な波打つベンチの下は、こんな風に柱がいっぱいの空間になっていた!(@_@) 実際に現地に行って初めて知った・・・。
百柱広間(SALA DE CIEN COLUMNAS) →
しかも、更に驚く事に、この空間の天井が素晴らしい芸術作品で覆われていた!
太陽の形をした天井の装飾は、ガウディの弟子ジュジョルによるもの。
メイン広場から階段を降りて行くと、あの有名なオブジェが待っている。
← 有名なトカゲのオブジェ 曲線を多用し、破砕タイルを用いたオブジェの装飾はいかにもガウディらしいと感じるが ・・・実は、ガウディの弟子の1人だったジョゼップ・マリア・ジュジョールの作品らしい(^_^;)
あまりにも有名なオブジェなので写真撮影の順番待ちがかなり大変だった!!
← カタルーニャの紋章とヘビ トカゲのオブジェから更に階段を降りると、口から放水するヘビのオブジェも有る。
← 正面入口 入口脇の門番小屋 →
まるでお菓子の城のようなかわいらしい建造物。
通常の観光客の見学ルートとは逆のルートで丘を下って来た事になるが、足の負担を考えるとこのルートはなかなか良かったかもしれない。あまり体力を消耗せずに見学出来た♪
園内にはお土産等の露店も多いし、ストリートパフォーマーも多いし、完全に観光客向けになっていた。 本当は静かで優雅な芸術に溢れた住宅街になるはずだった場所。 60戸全てが建った状態を見てみたいけど、こんな素晴らしい芸術に囲まれた場所に建つ邸宅なんて、超大金持ちじゃないと購入出来なかったはず。売れなかったのも仕方ないかも・・・(^_^;)
PM3:00、グエル公園から坂を下る。
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バルセロナの街はまるで博物館のように面白い建物が目を楽しませてくれる。ガウディの建築以外にも彼の弟子が造った作品や、モデルニスモ建築を代表する他の建築家達の作品がバルセロナの街を美しく演出している。 ・・・って事で、「バルセロナの芸術的建物巡り」に出発〜(^_^)/
Casa Comalat (カサ・コマラット)
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中世の城を彷彿とさせるジョセップ・プッチ・イ・カダファルクの代表作。3本の道路に囲まれた敷地の特徴を生かした設計で、建物のそれぞれの角に6本の円筒形の塔、それを繋ぐ鋸歯状の屋根、そして三角形に突きだした窓によって構成されている。現在も個人住宅として利用さているので内部に入る事は出来ない。
遠くから見るとまるで中世の古城のよう。 近くで見ると伝統的なゴシック建築がモデルニスモ風に解釈されて再生産された、とても興味深い建築物になっている。「ラス・プンシャス」とは「棘」という意味。鋸歯状の屋根の尖った形からこう呼ばれるようになったらしい。
入り口にガードマンがいるので中に入ることはできないが、玄関から少しだけ中の様子を覗く事が出来る。鮮やかな内装や中世風のクラシカルなエレベーターが見る事が出来た。オリジナリティという面ではガウディには劣るかもしれないが、それなりに面白い建築物になっていると思う。