Spain (Madrid & Barcelona) '08.10.11〜18

6日目(10月16日)〜その3〜 晴れ

PM4:10、世界遺産:「Casa Mila(カサ・ミラ)」に到着。ここは大きい交差点の角にあるし、観光客があちらこちらの方向から写真を撮ってるので(笑)迷子になる事はない。

 

  Casa Mila (カサ・ミラ) ★世界遺産★ 

1905年に着工、1910年完成。岩山のような外観から「ラ・ペドレラ(石切場)」の異名を持つ。設計コンセプトは聖母マリアに捧げる為の建物で、ガウディは最上部に高さ5mのマリアの像を設置する予定であったが、1909年にバルセロナで「悲劇の1週間」と呼ばれる労働者の暴動で教会関連施設が標的になっていたため、その計画は中止となった。意欲をなくしたガウディはこの仕事から離れ、仕上げは弟子のジュジョールに委ねている。

入館料:∈9.5

カサ・ミラ外観 別名「ラ・ペドレラ」はカタルーニャ語で「石切場」の意。岩にからみつく草のようなバルコニーの手すりなどの装飾は弟子・ジュジョールによる物。

到着時、入館の順番待ちの列には何処かの国の団体客が並んでいてかなりの待ち時間になりそうな雰囲気だったので、内部見学は諦めて、道路を渡った場所から遠目の写真を撮って先に進もうと考えたのだが、そうこうしている間に団体客が並ぶのをやめたらしく突然列が短くなった! ラッキー!!(^_^)v 急いで入口に並んで数分で入館。入口で手荷物のX線検査を受けていざ入館〜(^_^)/

地上7階、地下1階構造の建物は現在も現役の住居のため、見学出来るのは中庭と住居のうち1部屋と最上階の「Espai Gaudi(アスパイ・ガウディ)」という博物館と屋上。

入館すると、まず最初に中庭が見えてくる。

中庭から見上げる。カサ・ミラには採光のための
中庭が2つある。

2階へ昇る階段の天井も独創的な世界

要所要所にガイドのお姉さんが立っていて、その案内に沿って見学する。(ガイドによる説明等は特に無い)

中庭見学後はエレベーターで上層階へ連れて行かれ(たぶん、6階辺りで降ろされた?)、降りた階にある1部屋を見学する。

住居内の部屋割りはほぼ1列に並んでいるような感じなので、見学は一方通行。 到底100年前の建築とは思えない屋内。置かれている家具はクラシカルな調度品が多かった。

見学後は案内されるがままに再びエレベーターに乗り屋上へ。

エレベーターを降りた場所には、奇妙な光景が広がっていた・・・。

「・・・何じゃ、ココは?」と、いうのが最初の感想(^_^;) 煙突と通気口が林立する屋上は独特の世界。中庭を囲むようにアップダウンのある遊歩道のようになっていて、歩いているうちにふとココが建物の屋上であることを忘れ彫刻が並ぶ公園を歩いているかのような気分になってくる。 とにかく、超・不思議な空間。。。

← サグラダ・ファミリアもかなり近くに見る事が出来る。

もし、当初の予定どおりこの屋上に5mのマリア像が建っていたら、サグラダ・ファミリアに次ぐバルセロナ名所になっていたかも。。。(このサグラダ・ファミリアが見える場所には順番待ちが出来ていた・笑)

 

屋上から中庭を見下ろす →

屋上の見学後、階段で下の階へ降りるよう言われた。

階段を降りた所にいたガイドさんに「アパートメントは見学しました?(←英語)」と聞かれたので「Yes」と答えたら、「では、博物館へどうぞ。」と案内された。

 「Espai Gaudi(アスパイ・ガウディ)」 

ガウディの作品を紹介する博物館。写真や「コロニア・グエル教会堂」の構造実験の模型などが展示されている。

放物線型のアーチが印象的な空間。

博物館見学後は、エレベーターor階段で1階まで降りる。我が家は階段で降りたが、途中で住民らしき人とすれ違ったり、住居スペースの廊下を少しだけ覗けたり(入り込むのは柵があり不可)、ちょっとだけ住民の気分を味わえた。

この建物が「住居」として使うのに便利な建物なのかどうかはちょっと微妙だが(笑)、一風変わった建物なので飽きる事なく暮らせそうな気はした。 特にあの屋上の風景はかなり特殊で、それぞれ違った形状をした煙突を見ながらいろんな想像を膨らませて余暇を過ごせる住民が羨ましい。・・・まぁ、現状は観光客だらけなので住民がのんびり過ごす事は不可能そうだけど・・・(^_^;)

 

PM5:00過ぎ、約1時間近く「カサ・ミラ」の見学をしたあと「Passeig de Gracia(グラシア通り)」を南下する。次の大きな交差点にある独特の外観の建物が、世界遺産:「Casa Batllo(カサ・バトリョ)」

 

  Casa Batllo (カサ・バトリョ) ★世界遺産★ 

建築主バトリョ氏が「隣のカサ・アマトリェーよりさらにすばらしい建物を!」とガウディに依頼。ガウディは新築ではなく改築を選び、1877年に建てられた5階建ての建物をほば全面的に改築し、1フロアを追加して隣りの建物より高くしたと言われている。この増築された屋根裏階は「竜の背」と呼ばれひときわ目を引く。 またタイル、色ガラスの破片、鋳鉄などの素材の使い方は見事。

入館料:∈16.5

予想を超える金額だった事と時間の関係で内部見学は諦めた。。。(^_^;)

うろこのような屋根、人骨のような柱や仮面のようなバルコニー。それぞれのパーツだけ見ると奇妙なデザインに見えるが、それらが絶妙に調和し独創性溢れる作品に仕上がっている。2階ホールの窓のステンドグラスも美しく、いろんな色のタイルを貼った壁面の制作はガウディが直接細かく指示したそう。さまざまな色の破砕タイルのモザイクはまるでお祭りの紙吹雪のよう。

夜になるとこの建物はライトアップされ、無数のタイルがキラキラと青い光を反射しまるで海に潜っているかのような印象を与え、館内も海をイメージしたという曲線に形取られていて細部にいたるまでガウディのこだわりを感じることが出来るらしい。 もし、またバルセロナに行く機会があれば、この建物の内部とライトアップは是非見てみたい!

 

すぐ隣に建つ「Casa Amatller(カサ・アマトリェー)」。ガイドブックに載っている写真は切り妻屋根の淡いピンク色っぽい外壁でかわいらしい印象だが・・・ 残念ながら外装工事中でシートで覆われていて見ることが出来ず・・・。(T_T)

  Casa Amatller (カサ・アマトリェー) 

ガウディ、ドメネクに次ぐモデルニスモの第2世代建築家として知られるジョゼップ・プッチ・イ・カダファルクの作品。繊細な装飾が美しく、壁面には浅いレリーフが施され、建物の入口には竜を退治するサン・ジョルディの彫刻も見られる。数年後、ガウディが左隣のカサ・バトリョを手がけた際はこの建築を相当意識したと言われている。(内部の一般公開はされていない)

建物の1階右側は「バゲス・マリエラ」というお気軽には入れないような高級ジュエリー屋さん(^_^;)。 左側は奥がチョコレート屋&展示場となっていて、ここへの入口付近は誰でも入ることが出来る。

扉や壁の照明器具等、繊細な彫刻が施されていた。

階段ホールから天井を見上げるとステンドグラスが填め込まれていた →

隣にガウディの建物があるのでついつい見落としそうになるが、この建物もじっくり細部を見ると素敵な建物だと思う。

 

「カサ・バトリョ」と「カサ・アマトリェー」と同じ区画の南の角に建つのが、「Casa Lleo Morera(カサ・リェオ・モレラ)」

  Casa Lleo Morera (カサ・リェオ・モレラ) 

カタルーニャ音楽堂やサン・パウ病院と同じくドメネク・イ・モンタネによる設計の建物。修復の際、一部オリジナルの彫刻が取り外されてしまった。「花の建築家」と呼ばれるドメネクらしい花柄のタイルやレリーフがふんだんに見られ、2階のステンドグラスや寄木細工の床なども見事。(現在、内部見学は出来ない)

建物の角に立つ釣り鐘状の塔が目印。ガウディの作品と比較するとやや地味だけど(^_^;)、建物の外観はとても気品があって美しい。現在は1階にスペインを代表する革製品ブランドの「ロエベ」が入っている。

 

駆け足で「Passeig de Gracia(グラシア通り)」沿いのモデルニスモ建築を巡ったが、「1900年前後に流行したモデルニスモ建築」と一括りに言う事が出来ないほどそれぞれが個性的な建築物で異彩を放っていて見応えがあった。ガイドブックに紹介されていない通り沿いのその他の建築も街に自然と調和するような外観になっており、この通りを歩くだけでも充分楽しめる。(*^_^*)

PM5:40、「Passeig de Gracia」から地下鉄3号線に乗り、ホテルの近くのショッピングモールのある「Diagonal Mar」で下車。

ショッピングモール内のスーパーでお菓子等の最後のお土産の買い出しをして、PM7:00前にホテルに到着。今日も朝から1日よく歩き回りました(笑)。

外がまだ明るかったのでホテル前のビーチに行ってみた。

暖かいとはいえ秋なので海に入っている人は居ないが、細かい白っぽい砂浜で、きっと真夏は海水浴客で混雑しそう。

とうとう明日は帰国日。。。

荷物整理もしなくちゃいけないし、持参した和食も残っていたので、スペイン旅行最後の食事は部屋で済ます事に。(^_^;) スーパーのお総菜コーナーで買ってきたスペインの居酒屋定番メニュー「Calamares(イカリングフライ)」と、甘い物が食べたくて買った巨大プリンを食し(笑)、荷造りをしてから就寝・・・zzz(-_-)zzz