メキシコ ('15.9.5〜9.12)

5日目(9月9日) 〜その1〜

AM7:30、起床。完全に時差ボケも解消したので朝までぐっすり眠ってスッキリ!

前日と同様、部屋でパンとコーヒーで朝食を済ましAM8:50にチェックアウト。簡単なスペイン語なら話せるので調子こいてスペイン語で声を掛けてしまったら、ばぁ〜〜〜っとスペイン語で返ってきてしまい、慌てて英語に変更してもらう羽目に・・・(^_^;)

今日はメリダからカンクンに移動する途中で、世界遺産「チチェン・イツァー遺跡」に立ち寄るというルート。

AM8:55、予定よりも早くお迎えが到着。昨日も今日も、メキシコ人は日本人並に時間に几帳面。

迎えに来たのはドライバーのアントニオさん。途中のどこかの街角でガイドのハビエルさんを乗せて、他のホテルには寄らずに街を出発。 今日は我が家だけという完全プライベートツアーらしい。シボレーのワゴン車は乗り心地Good♪(^_^)v ガイドさんは「チチェン・イツァー遺跡」までなので半日、ドライバーさんはそのままカンクンまで送ってくれるとのコト。

ガイドのハビエルさんはかなりのご高齢でかる〜く70歳超え?ヘタすると80歳前後かもしれない(^_^;)。このあと遺跡を案内してもらってる最中にたくさんの他の若いガイドさんから声を掛けられていたので、ガイド仲間うちではかなりの大御所さんなのかも!?最初はちょっとヒアリングしにくかったけど、ゆっくりと喋ってくれるので徐々に慣れた。

「チチェン・イツァー遺跡」まで2時間ちょっとの間、ハビエルさんは休まずず〜〜〜〜っと喋っていた(←私たち向けではなくてドライバーさん相手)。ハビエルさんが一人で喋っていてドライバーさんはたま〜に返事をするくらいだった けど(笑)、一体何についてそんなに喋っていたのかがちょっと気になる。

途中、コンビニで1回トイレ休憩を取って、車はジャングルの中を真っ直ぐ延びる道をひた走った。きちんと舗装された道路なので昼寝も可能なくらい心地良かった(笑)。道路脇に無名の小さな遺跡跡や崩れたピラミッドをいくつも見かけたが、きっとまだまだこのジャングルの中には発見・発掘されていないマヤ時代の遺跡がた〜〜くさん眠っているのだろう。

 

AM11:10、世界遺産「チチェン・イツァー遺跡」に到着。

さすが世界的に有名な遺跡だけあって人がうじゃうじゃでものすごい人混み!!(@_@) メキシコに来てこんなに人が多い場所は初めてかも!?大体は団体ツアーで20人ほどのグループにガイドさんが1名といった感じ。格好が「水着の上にTシャツ短パン+ビーチサンダル」という人が多かったのでたぶんカンクンからのツアーが大半かな。我が家のような小さいグループは珍しかった。

今までの遺跡と違って(^_^;)いかにも観光地っぽいメインゲート

チケット売り場
右側のおじいちゃんがハビエルさん♪

天井が高く開放感のある入場ゲート

ここのチケットもCHICHEN ITZA(M$156)」Instito〜(M$64)」の2枚。

入場するとしばらくは整備されたこんな道を歩く。

道の両側にはいろんな物のお土産屋さんがたくさん並んでいた。「10ペソ=1USドル」の計算で、メキシコペソだけでなく米ドルでの支払いも可能。

メインゲートからてくてくと歩くこと5分くらい。目の前に大きな広場が広がり、そこにドーン!とそびえているのが有名な「El Castillo(エルカスティージョ)」(「クルカン神殿」とも呼ばれる)。一度自分の目で見てみたかった世界遺産♪

スペイン語で「城」あるいは「城壁」と名付けられたチチェン・イツァーの求心的な神殿。9世紀初頭に完成したといわれる神殿は高さ25m、9層の基壇をもつ壮大な建造物。この時代のピラミッド様式の神殿で四面全てに階段が設けられているのは珍しい。この階段の段数、基壇部の垂直面のレリーフ、全てがマヤ暦を象徴されるように建造され、しかも、北側階段の蛇頭ククルカン(羽毛の蛇)をしつらえた階段側面は年に2回、春分と秋分の日に大蛇の影が現れるという巧妙な仕掛けとなっている。

このピラミッドは巨大な「マヤカレンダー」を表しており、四方の階段は各91段ずつあるので91×4=364日、これに頂上の1段を加え1年=365日となっている。

また、9層の基壇が中央で二分されるため9×12=18、これは1年が18ヶ月に分けられていた当時の「ハアブ暦」の月数を表している。

マヤ時代の人々の天文学の知識や建築技術の高さを物語る神殿となっている。

現在はこの神殿の階段を登ることも、内部を見学することも出来ないのが本当に残念!!

神殿内部には、さらに小さな神殿が内包されており、翡翠の目をもつ赤いジャガー像と生贄の心臓を置いたチャック・モール像が保管されているらしい。

広場のド真ん中で日陰が全くない炎天下に建つ「エルカスティージョ」を遠目に見ながら、なるべく日陰を歩いて「ジャガーの神殿」へ。

球戯場の東壁に造られた「Templo de los Jaguares(ジャガーの神殿)」

森の王者ジャガーはマヤ人にとって畏怖の対象であり、強さのシンボル。王家の象徴とも言われる。

正面に意外と小さくてかわいい(笑)ジャガー像が置かれているらしいが・・・ 残念ながらハビエルさん的には割愛の場所らしく、神殿の正面側には案内してもらえなかった〜(^_^;)

続いて、宗教儀式として競技が行われたスタジアムJuego de Pelota(球戯場)」

全長150mあるメソアメリカ最大の球戯場。マヤ人の球戯は娯楽ではなく豊穣の神に祈りを捧げる宗教儀式。

コートの両側の上部は内側に迫り出しているが、これは音が逃げず、選手の声が端から端まで届くように設計されたもの。

試しに手を叩いてみるとものすごく反響し、マヤ人の石組みの技術レベルを実感出来る。

基壇の両端にはククルカンの頭が設置されている。

内側の基壇部分にはレリーフがたくさん描かれている。かなり鮮明に残っており見応え充分!

勝利者が斬首され、流れる血潮が7条の蛇となってほとばしっている図

右手に刀、左手に首を持った武人のレリーフ

蛇と鷹のレリーフ

「El Tzompantli(ツォンパントリ」

「頭蓋骨の城」という意味の球戯場の隣にあるこの台座は、生贄の骸骨を大衆にさらす場所。

やはりマヤの伝統的文化はとても異質。壁一面にさまざまな表情の頭蓋骨がおどろおどろしく彫り込まれている。

ここまでが、いわゆる「新チチェン」と呼ばれている一帯。ここから北へ向かって100mほど森の中を歩きます。

高齢とは思えないほど元気に歩くハビエルさん♪ →

歩きながら森の動物や植物についてハビエルさんが色々と解説してくれた。さすが長老!博学〜♪

森の中でシルバーに輝いている樹木は「ネイキッドアメリカンツリー」という種類で、幹の色が銀色→赤色→緑色と徐々に変わっていくらしい。

森を抜けると大きなセノーテが見えてくる。

「Cenote Sagrado(聖なる泉セノーテ)」

直径60m、高さ20mのチチェン・イツァーのセノーテはユカタン半島最大規模であるだけでなく、神話に彩られた聖域。日照りの時期にここに若い処女が生贄として投げ入れられ、また同時にさまざまな貢ぎ物も捧げられた場所。

その証拠に、この泉の底を調査した際には多くの貴金属や製品が見付かっており、なかには南米コロンビアや中米パナマからの渡来品もあり当時の交易状況も判明している。

森の中の道を戻り、エルカスティージョの北側に出る。

「金星の台座」とその前にぽつんと建つチャック・モール →

 

続いて、エルカスティージョの東側に建つ「戦士の神殿」「千本柱の間」へ。

「Templo de los Guerreros(戦士の神殿)」

3層の基壇をもつ神殿の周辺を、戦士のレリーフが施された石柱群が囲み「千本柱の神殿」とも呼ばれている。中央高原のトゥーラ遺跡に同じような神殿があるため「トルテカ文明」との交流説が強調される要因となっている。

最上段にはチャック・モールが横臥しているが階段を登るのは禁止。

エルカスティージョの東側って実はこんな感じ。。。写真の左半分の色が違っていて、階段もちょっと崩れかけているコトが分かります?

よくTVやガイドブックで見るエルカスティージョの映像は「西側」からだけの光景で、実際のエルカスティージョの東側半分は未修復の状態。。。これは実際に自分で現地に行かないと知ることが出来ない真実だった(@_@)。

ハビエルさんの説明に寄るとメキシコには全面を修復するお金が無いとか・・・(^_^;)。ぜひ日本の企業に出資して欲しいと言ってました(笑)。

最後に「旧チチェン」と呼ばれるエリアに向かいます。

「Tumba del Gran Sacerdote(高僧の墳墓)」

エルカスティージョと同じピラミッド型神殿。崩壊が激しくほとんど原型をとどめていなかったが、近年修復作業が完了し、在りし日の姿を蘇らせた。

中からは、翡翠などが入った雪花石膏の花瓶、真珠付きの貝殻、儀式用の火打ち石の刀など貴重な埋蔵品が発見されている。

「El Caracol(カロコル)」

「旧チチェン」の区域にあるが、建物はトルテカ・マヤ時代に改築されている。

上部にある丸いドームはマヤの天文観測台だったと推測され、9mの露台の上に高さ13mの観測台が載っている。観測室の東と北側は崩れ落ちているが、西と南側は原型をとどめている。

ドーム部分「カラコル(=カタツムリの意味)」には観測用の3つの窓が残っており、南には真南に向かう窓、西南には月没の最北線を見る窓、西には春分&秋分の日没と月没の最北線を正確に観測できる窓が造られている。

マヤ人たちが、月、太陽、星の運行を肉眼で観測することにより驚くほど正確な暦を作りあげていたことが分かる遺跡。

「旧チチェン」エリアにはこの他にも「鹿の家」「赤い家」「尼僧院」etc.の遺跡が残っているが省略。。。これにて遺跡ガイドは終了!メインゲートへと戻ります。たくさんの遺跡を見学してお腹い〜っぱい(笑)。写真をたくさん撮ったけど、あとから見るとどれがどこだか把握するのがかなり困難だった(^_^;)。

メソアメリカ南部の密林に栄えたマヤ文明。その文明の中でもチチェン・イツァーは200年以上にわたってユカタンにおける芸術・宗教・経済の中心地だった場所で、今もその当時の栄華を彷彿とさせる壮大な遺跡が残っていた。

炎天下で暑くて日陰が全く無いエルカスティージョのすぐ近くまで行かなかったりと、ハビエルさんの都合で多少見学を省かれた感もあるけど(^_^;)、団体ツアーと違ってプライベートでゆっくりと分かりやすい英語で説明して貰って見学時間約2時間半!! 「チチェン・イツァー遺跡」の見学は充分満足♪(*^_^*)